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Interview

バッファロー吾郎 コンセプト不要の最新作は7色にきらめくレインボーマン

バッファロー吾郎

バッファロー吾郎が止まらない。昨年、キングオブコント初代王者に輝いた勢いそのままに、彼らの魅力が詰まったDVDが2枚連続でリリースされる。その内容は、コント師としての実力を世間に証明した1枚と、バッファロー吾郎がいままで行ったイベントで、プロデューサー的能力の高さが詰まりまくった1枚である。

Text●唐澤和也 Photo●三浦孝明

優勝賞金の1000万円をまだもらえていない

――まずは、キングオブコント2008優勝について。大会終了直後にお話を聞いた時は、「実感がない」と。年が明けた今、さすがにどうでしょう?

竹若「それがいまだに実感がないんですよ」

木村「まったくないです。おそらく、優勝賞金の1000万円をまだもらえていないからじゃないですかね(笑)」

――賞金はともかく、M-1王者が体感するM-1効果とかの、「キングオブコント効果」なら?

竹若「効果ねぇ」

木村「本当に腹をわって話ますと……ないです。ただ、キングオブコントを獲ったことで、テレビの番組に呼びやすくなったと、スタッフさんからは言われますけど」

竹若「うん。今まですごくお世話になった人、迷惑かけた人、そういう方たちにちょっとだけ恩返しができたかもっていうのは、一番のキングオブコント効果かもしれないですね」

――“めちゃイケ”や『ドリームマッチ』など、全国的な露出も増えているし、充分に効果があったと思いますよ。

木村「あ、『ドリームマッチ』は、見たよってめっちゃ言われました。なんやったら、キングオブコントで優勝したことより言われました(笑)。テレビの露出が増えたのはありがたいですけど、僕ら今からネタ番組の手見せ(※ネタ見せ)に行きますから」

――え? キングオブコント初代王者が今さらネタ見せですか?

竹若「番組のスタッフさんは、『いや、いいですから』と言ってくださったんですよ。でも、キングオブコント王者だからといってフリーパスなのは、なんか気持ち悪くって」

木村「その番組、ゴールデンの時間帯なので、僕らのネタはちょっとヤバいですよと。だから手見せしてダメやったら容赦なく落としてくださいと、僕らからお願いしたんです。その番組用に5,6本の新ネタを作りました」

――そんなコント師としての顔以外に、バッファロー吾郎の魅力は、大喜利イベント『ダイナマイト関西』でも発揮されているプロデュース能力の高さだと思うんです。

竹若「なんなんでしょうね。昔から、おもしろい人を見ると絡んでみたくなるんですよ。ついつい『この人のおもしろさをもっとわかりやすくするにはどうすればいいんやろ?』という視点を持ってしまうというか」

――笑いの原石の存在を、世間に気づかせたかった?

木村「昔はそういう時期がありましたね」

竹若「ボロボロっとまわりが辞めた時期は、『くそっ!』という思いもありましたからね。『こいつらおもしろいのに、なんで全然使ってもらえずに解散ってカタチになってしまうんやろ?』と」

木村「たとえば、ラーメンマニアの方って、どんなお店でも一軒一軒食べてまわるじゃないですか。ふつうのお客さんは一軒ずつは食べないから、マニアの方たちが橋渡し的にうまいラーメン屋の情報を伝える。それと一緒の感覚やったと思うんですよ」

――バッファロー軍団からは、友近をはじめとする人たちがブレイクしていきました。その頃のふたりは決して恵まれた状況ではなかった。ぶっちゃけ、嫉妬や焦りはなかったんですか?

木村「…………あ、ないです。今ちょっと考えたのは、『あったかなぁ』と振り返ったんですけど、一切なかったです(笑)」

竹若「友近の場合は、もう僕らの中でも売れていくのが当たり前の存在でしたから。ただ、(レイザーラモン)HGの時は『大丈夫かなぁ』という心配はありましたけど(笑)。結局、僕らが天素でのプチ体験があるから、焦りや嫉妬がなかったのかもしれない。もし、あの経験がなかったら、後輩たちが売れていくのを見たら焦っていたかもしれない」

木村「嫉妬で言えば、ミーハー的な部分ではありましたけどね。友近なら『渡瀬恒彦さんとドラマで共演できてええなぁ』とか、『HGがプロレスで武藤選手にほめられたらしい』とか」

――ははは! 結局、ふたりの「器のデカさ」が「信用」できると思うんです。観客や視聴者にとっても、後輩芸人にとっても。

竹若「どうなんでしょうね。まわりからはバッファロー軍団と呼んでもらえてますけど、僕らにカリスマ性は一切ないですから。年始の新年会的なものも、主催は放送作家の人だったりするんです。そこへ僕らもお呼ばれするという(笑)」

木村「不良漫画で『クローズ』ってあるやないですか。あの作品の舞台となっている鈴蘭高校って番長的な存在がいない。一方で、凌ぎを削っている他校には番長がいて。でも、鈴蘭高校は、いざという時は一枚岩で最強となる。なんか、そういうカッコイイ感じを、僕はいつもイメージしているんですよ」

――僕の「バッファロー軍団」のイメージは劇団なんです。吉本という大手事務所に属しながらも奇跡的に生まれた劇団というか。

木村「あぁ、でも、間違っていないですね」

竹若「間違ってない。それは芸人だけやなくて、照明や音声さんもチーム的になっていったんです。昔からのつながりやから、僕らがある程度のことを伝えただけで、今では想像以上のものを作り上げてくれる。それが、ほんまにありがたいですし、キングオブコントの優勝で、少しでも恩返しができたのなら嬉しいですね」

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PROFILE

バッファロー吾郎

バッファロー・ゴロウ
木村明浩(写真左)と竹若元博(同右)。1989年10月結成。関西では絶大な人気を誇っていたが、昨年10月、「キングオブコント」初代王者に輝き、念願の初タイトルを獲得し、全国区の顔に。
よしもとシーオージェーピー公式サイト

INFORMATION

  • 2月22日(日)には∞ホール大阪、3月24日(火)には京橋花月にてイベントに出演!

チケット情報

dvd

『キングオブコント 2008』

『キングオブコント 2008』
2月18日(水)発売
YRBY-90101〜2
5980円
YOSHIMOTO R&C

Amazonで購入

dvd

『ダイナマイト関西2008』

『ダイナマイト関西2008』
2月11日(水)発売
YRBY-90091〜3
6980円
YOSHIMOTO R&C

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