- 『In My Head』
- 10月19日(水)発売
- 2520円(初回限定盤)
- WPZL-30337/8
- 1260円(通常盤)
- WPZL-11002
- ワーナーミュージック・ジャパン
Text●坂本ゆかり Photo●源賀津己
Stylist●コマサ Hair&Make●秋田一行
“愛すべき音楽バカ”。彼らの取材をする度に思う。アジアのスターでありながら、とにかく音楽に対して“バカ”が付くほどひたむきなのだ。ドラマ『美男<イケメン>ですね』にヨンファが出演。人気に火が付き、ドラマ終了直後にCNBLUEとして韓国でメジャー・デビューするや、即チャートで1位を獲得。瞬く間にトップスターに。順風満帆に見えるが、韓国デビュー前には日本で“バンド修行”を行い、貧乏生活も経験した。韓国ではメジャー=テレビ、日本ではインディーズ=ライブという活動を続け、10月19日(水)、いよいよ日本でもメジャー・デビュー。インディ最後のライブを横浜アリーナで飾った、モンスター級の新人バンド。“韓国アイドル”と侮るべからず。彼らは生粋の“バンドマン”だ。
――韓国デビュー前に、バンドとしての経験を積むために来日。半年間で100本近いライブを行いましたよね。
ヨンファ
ヨンファ「韓国には、ライブをする場所がないんです。日本にはライブハウスがたくさんあるけど、韓国は小さなハコがなくて、数千人クラスの大きな会場になっちゃう。だから韓国デビュー後も、日本でインディーズとしてライブを続けたんです」
ジョンヒョン「日本はどこの街にでも、ライブハウスや練習スタジオがありますよね。韓国には、ホンデとか特定の街にしかないんです。バンドのライブ感って、やっぱりライブの本数を重ねないと身につかないもの。ライブ三昧で、すごく得るものが多い半年でした」
――日本での話を聞くと、一番多く出てくるのが「お金がない」って言葉(笑)。
ヨンファ「うん、本当にお金がなかったんです(笑)。ステージの上は幸せいっぱい。ステージを降りるとヤバい! 帰りの交通費と食費がないんです。ジュースも絶対に120円じゃなくて、100円で買える自販機を探して買う。10円でも節約しないと!」
――バンドマンは貧乏が当たり前ですから、正しい生活です(笑)。昔はお金がないけど自由がある。今はお金はあるけど自由がないのでは?
ミンヒョク
ジョンヒョン「昔も自由はなかったです。お金がないとできることがないから(笑)」
ヨンファ「今もお金がいっぱいある訳じゃないけど、あの頃が懐かしい〜」
ミンヒョク「今もあまり、変わらないと思います」
ジョンシン「そうですね、変わっていないです」
――FTISLANDとCNBLUEの活躍が、韓国内のバンドに対する意識を変えてるんじゃない?
ジョンヒョン「バンドをやる若い子が増えてきたのは確か。でも、まだ発展途上だと思います。僕たちが日本に行く頃は、バンドは“うるさい”とか“よくない”とか言われてました(笑)」
ヨンファ 「先輩方が基礎を作ってくださったからです。僕たちも、ちょっとは影響を与えられてるのかな?」
――日本でライブをたくさん経験しましたが、ストリートライブで自分たちを全く知らない人を立ち止まらせたり、ライブハウスでお客さんを増やしていくって大変ですよね。
ジョンヒョン 「でも、僕たちのファンじゃない人に、僕たちの音楽を聴いてもらえるチャンスですから」
ヨンファ 「お客さんが増えていく達成感が、バンドの醍醐味ですね。僕たちは日本で頑張って、0人のお客さんから、横浜アリーナに1万5千人来ていただけるまでになりました」
――“アウェイ”だからこそ得られる達成感ってありますよね。先日、リンキン・パークのオープニングアクトをやりましたが、あれこそ“アウェイ”な場ですよね。
ヨンファ 「本当に心配しました〜! ペットボトルが飛んでくるんじゃないか、って(笑)。でも、その緊張感も楽しいんです。“アウェイ”な感じも久しぶりだったし。お客さんのほとんどが男性で、“ウォー”って盛り上がってくれるから、僕たちも“ウォー”ってテンションが上がって。すごく“ロック”を感じました。“アウェイ”な場でも、ロックファンに僕たちの曲を聴いてほしいですね」
ジョンヒョン
――日本デビュー曲となる『In My Head』はヨンファさんの作曲。今、CNBLUEの曲のほとんどをヨンファさんとジョンヒョンさんが作っていますが、作曲を始めたのはいつ?
ヨンファ 「初めて作ったのは中学の時。まだ、釜山の実家のPCに入ってると思います。今聴くと、青いな〜って思うけど、昔から作曲は好きでした」
ジョンヒョン 「その曲を聴いたことがあるんですけど、既にヨンファお兄さんのカラーがあるんです」
ヨンファ 「今は最初にギターでメロディを作って……。サビから作ることが多いですね」
ジョンヒョン 「僕は、ドラマや映画からインスパイアされて曲を作ることが多いです。映像を見ることが、曲作りの習慣になってます。僕も、曲はギターで作ります」
――『In My Head』は、どんな状況で出来上がりましたか。
ヨンファ 「作ったのはけっこう前なんです。“In My Head”ってフレーズが頭に浮かんで、サビのメロディが最初にできました。横浜アリーナのライブで初めてファンの前で演奏したんですけど、ロックだけど、ちょっと踊れる感じもあるから、楽しんでもらえたみたい」
――『Mr.KIA』は英語詞で、ヨンファさんの作詞作曲。シニカルな曲だな〜って思ったんですけど。
ヨンファ 「シニカルさもあるんですけど、“いつも謙虚でいよう”っていう、自分たちへの戒め。メジャー・デビューしても、思いあがることのないように、警告の意味を込めて(笑)」
ジョンシン
――『Rain of Blessing』はジョンヒョンさん作曲の日本語曲。ジョンヒョンさんの曲って優しい曲が多いですよね。本人が優しい人だから?
ジョンシン 「えっ、お兄さんって優しいかなぁ? そんなことないと思うけど(笑)」
ジョンヒョン 「どうでしょうね。僕もよくわからない(笑)。見た目は優しくありませんが、心だけは優しくありたいと思ってます」
――みなさんにとって、メジャー・デビューにはどんな意味がありますか?
ミンヒョク 「通過点です。日本でライブを重ねて、バンドとしての経験を積んできました。これからも、日本でより良い音楽を作っていきたいです」
ジョンシン 「新しい出発です」
ジョンヒョン 「僕たちの音楽を多くの人に聴いてもらえる機会だと思っています」
ヨンファ 「僕たちのファーストステップです。これからもっともっと上を目指さなければ!」
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