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Interview

ONE OK ROCK “ブレイク予備軍”筆頭のONE OK ROCKがエモーショナルな作品で大躍進!

ONE OK ROCK

平均年齢二十歳のバンド、ONE OK ROCKが、音楽シーンに新しい波を起そうとしている。同世代から絶大な支持を受けブレイク必至の彼らを、ぜひ知っておいてもらいたい。

Text●道明利友 Photo●三浦孝明

「今回のテーマはまず“エモーショナル”」

ドラムにTomoyaが正式加入して現在のラインナップになり、約1年半。その期間で高めてきたバンドとしての結束と比例して、この5人の鳴らす音は著しい成長を遂げた。前作『BEAM OF LIGHT』から半年という異例の短い早さで完成したフル・アルバム『感情エフェクト』。そこにあるものは、スピード感はそのままに、重厚さをさらに増した“エモーショナル・サウンド”。刺激的で熱気みなぎるロックを求めるリスナーは、間違いなく必聴だ。

――前作も気合いをすごく感じるアルバムでしたけど、今回もまさに力作という感じで。手ごたえ、かなりあるでしょう!

Alex「手ごたえ、ありますね! 前回のアルバムからの延長線上というか、その勢いを増してやれたというか。スピード感ありながら、厚くてヘビーで。『BEAM OF LIGHT』は、イメージ的には結構パンキッシュな感じだったけど、今回は重い音で疾走感を出すみたいな。だから、なんていうのかな……ここでようやく、良い意味で“土台”ができたかなって。ONE OK ROCKとしての色が出せて」

Toru「サウンド面でも、『BEAM OF LIGHT』とは違う感じの曲調もあったりするし。で、今回のテーマはまず、“エモーショナル”っていうのがありますよね。タイトルにも“感情”って言葉が入ってて、歌詞にも“感情”って出てくるものがあるし、そういうところから広がってのものだとは思うんですけど」

Taka「今回ひとつあったのは、とにかく“やりたいことをやる”っていう。今まではやっぱり、自分たちのなかにビジョンがあっても、経験にしてもセンスの面にしても形にしきれない部分があって。それがようやくここにきて、今の自分たちとしてのテーマとかサウンドが見つかったのかな、って感じです」

――その、今回見つかった“今のONE OK ROCK”のサウンドを改めて自己分析するなら、どんな言葉が浮かびますか?

Tomoya「エンジニアさんが変わったっていうのもあるんですけど、リズム隊の音にしてもギターの音にしても最初からかなり作りこんで、こだわって。それで劇的に音が変わって、テンションが上がりつつ……。厚みが全体的にすごい出て、どっしりしてますよね」

Ryota「ドラムがすごい音出してたんで(笑)、ベースも負けてられへんなって感じで。エンジニアさんがすごい詳しい人だったんでいろいろ教えてもらいつつ、今回は“エモ”ってことで重たくいかなきゃなって。ドラムとベースを聴いてるだけでも厚さがすごくて、これはギターとかボーカル入ったらヤバくなるって思いながら。面白かったですね!」

Tomoya「リズム隊が太くなったぶんギターサウンドの厚みも増して、全体的に“ドーン!”って感じの音になって(笑)」

Alex「そう。やっぱり、こう……なんていうんだろうな。厚みというか……(口調はマジメに、表情は思いっきり変顔)」

――いや、だから……表情は文章に出ないからってふざけないようにって、何年も前から言ってるじゃないですか(笑)。

Alex「(笑)すいません……。ダメなんですよ。マジメな感じになると、なんか……」

――音はスキルアップしてるけど、そういうとこは変わらない……(笑)。まぁ、それはともかく。今回のサウンドが生まれた源は、さっきの話の“エモーショナル”っていうテーマですね。アルバム・タイトルにも繋がる。

Taka「はい。アルバムを作ることを楽器で例えると、ONE OK ROCKっていうギターがあって、そこにそのときそのときのテーマっていう“エフェクト”をかけてアンプから出る音がアルバムになっていく、みたいな感じがしたんですね。で、ある意味J-POPを意識した、“ポップ”ってエフェクトをかけて出来たのが1stの『ゼイタクビョウ』で、“ライブ感”っていうエフェクトをONE OK ROCKにかまして出た音が『BEAM OF LIGHT』になって。今回は、“エモーショナル”っていうエフェクトを僕たちにかけて出た音がこの作品になった、っていうイメージですよね」

――なるほど。“より感情をこめて”みたいなエフェクトをかけたから、こういう激しくてパワフルなサウンドが生まれたわけだ。

Tomoya「はい。心揺さぶられます(笑)」

Taka「だから、そういう“エフェクト”をかけたアルバムを作った、次は……また別の“エフェクト”をかけて違うものが出来てくるんだろうな、って。僕ら、5人それぞれ価値観の全然違う人間が集まってて、それぞれのキャパの中で力を出しきって作品を作るわけだし。そのときそのときで違う5人のやりたいことがあるからこそ、こうやって毎回違うテーマを持ってアルバムができると思うんですよ」

――ということは、5人の音楽観とかが広がれば、表現の幅も広がっていきますよね。実際今は、音楽の趣味は変わってきてます?

Alex「変わった、っていうより……音楽が、“聴けるようになった”。昔は、とにかく聴きやすくないと嫌だったんですよ。不協和音的な音楽とかは耳障りでダメだったんだけど、そういうのも今は聴けるようになったし。いろんな音楽を楽しめるようになって、“なるほどな!”って感じるものが見つけられるようになってきたのは大きいと思う」

Toru「俺も、変わってきましたね。バンドを始めた当時は、パンク、メロコア系とかをずっと聴いてて。で、1年ぐらい経ったときに、もっとロック寄りなものを聴き始めて、今はエモ系とかを聴くようになったり……。どんどん重くなってます、聴くものが(笑)」

――その好みは、今回のアルバムにも繋がってますよね。音的な変化は、まさに。

Toru「そのまんまですね」

Tomoya「僕も、新しいものというか。沖縄で最近ライブがあったんですけど、そのときに、生まれて初めてクラブに行って……」

Toru「クラブデビューや(笑)」

Tomoya「そう(笑)。で、クラブって基本、4つ打ちとかばっか流れてるじゃないですか。そのリズムが、楽しくて! その初めての感覚がきっかけで、これ良いから聴いてみなよって友達に言われて最近聴かせてもらったのが、カニエ・ウエスト。そういうの全然聴いたことなかったからすごいカッコいいなって思ったんで、これからそういう波がちょっと来るかもしれない、みたいな……」

――4つ打ちをワンオク流に取り入れて、新境地を拓く曲を作るかもしれない。

Ryota「どうしよ……。アルバム全曲そればっかやったら、嫌かな」

Tomoya「(笑)頑張って作ってみます!」

Taka「そうやって、音楽をどんどん知っていくとコアになってきて、いろんなものが聴けるようになってくると興味とか視点が変わってくるから、それをどんどん深めていくことはすごい大切だなっていうのは、もちろんありつつ……。自分は元々こんな音楽が好きで、こんな音楽がカッコ良いって思ってバンドっていうものに取りつかれたかは、忘れないでいたいですね。常に原点に還りながら、成長していけたらいいなって思ってます」

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PROFILE

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メンバーは、写真左からToru(vo&g)、Ryota(b)、Taka(vo)、Tomoya(ds)、Alex(g)。'05年夏に結成以来、都内を中心に怒涛のライブを繰り返し、徐々に評判を集め、'07年4月、シングル『内秘心書』でメジャー・デビューを果たす。来年1月からは大規模な全国ツアーが決定。パワーみなぎるライブ・パフォーマンスは圧巻だ。
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ALBUM

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