@ぴあTOP > インタビュー > 玉置成実

Interview

玉置成実インタビュー ダンスナンバーだけじゃない! 最新作は“歌”で勝負

玉置成実

ユニバーサルミュージック移籍第一弾アルバム『STEP』をリリースしたばかりの玉置成実を直撃! 今作は、これまでのダンサブルなナンバーを封印し、バラード、ミディアムなど、新たな楽曲にチャレンジ。最新作のことから、4月のワンマンライブまで、じっくりと話を聞いた。

Text●道明利友

恋愛でヘコんだりすることがあんまりないんですよね(笑)

――まずは、今回のアルバムのタイトルの由来から教えてください。

「今回のアルバムは、レコード会社を移籍して最初のアルバムということで……。自分の中では、すでに完成してるっていうよりは、まだ登っている段階っていうんですかね。もちろん今までの活動も全力でやってきたんですけど、その先にもまだ続いてるっていう意味合いもあるかもしれないですね。やりたいことがありすぎというか(笑)、尽きないんですよ。色んなものを見たり、色んな音楽に触れたりすることによって、デビュー当時と比べるとやってみたいことの幅は広がるし。音楽ってやっぱり、飽きがこないんですよね」

――たしかに、今回のアルバムも音楽的な幅はすごく広がったなっていう印象があります。“元気はつらつ!”みたいなイメージの曲が多かったことと比べると、ミディアム系の曲だったりバラード系がすごく増えたり。

「そうなんですよ! 今回のアルバムは、“新しい玉置成実”をどういうふうに見せるかっていうことで、レーベルの方が選曲をしてくださったんですよ。それが、自分的には『こういうチョイスでくるんだ!』っていう感じだったんですよね。“玉置成実といえばダンスナンバー”っていうイメージは自分の中でも少なからずあったので、そういうミディアム系とかバラードを歌うことは本当に勉強になったなって思える作品になりました」

――じゃあその中で、玉置さん的に『こうきたか!』っていう感覚が特に強かった曲は?

「例えば、『思い出になるの?』みたいな、自分とは違う心の持ちようがある主人公がいる曲には、物語の中により入り込んで感情移入するっていう感覚で歌に臨んでたと思います。デビューしたての頃とかは、まだ14才とかで経験も全然なかったっていうのもあって、がむしゃらにやるしかなかったというか。メロディをしっかり追うとか、音をとにかく外さないようにっていうことがまず第一にきてたんですけど……。最近はどうしたらもっと伝わるかとか、どうすれば言葉を大事に歌えるかって意識になってきてると思います」

――今回は切ない雰囲気の物語が多いですけど、その主人公により強く感情移入して歌に臨んでいたっていう。

「そうですね。実は……。私って、恋愛でヘコんだりすることがあんまりないんですよね(笑)。ズルズル引きずったりはあまりしないタイプで、『あぁーっ、切ない……!』っていう気持ちが人生の中であんまりなかったから、歌っていいのかなって最初はちょっと思ったりしたんですけど(笑)。でも、私、同世代からちょっと離れた年上の友達までいろいろ相談を受けるんですね。そうしていくうちに、デビュー当時だと『自分の感情と違うから歌いにくい……』みたいになってたものが、今では全然理解できるというか。たくさんの人と接したりして色んなものを吸収して、これはきっとこういう感情なんだろうなっていうことを理解して、その曲の物語と自分自身と繋ぎ合わせて歌うようになってきていて」

――かと思えば、タイトルどおりめちゃくちゃハッピーな雰囲気の『Happy Forever』みたいな曲もあって……。切ない曲との対比がインパクトありますよね(笑)

「(笑)ハッピーですね〜! これは、結婚式とかで歌ってほしいですね。年上の友達が多いのもあるんですけど、最近、結婚する友達もまわりに増えてきはじめたりして。で、結婚するまでに、その友達から相談を受けたり色々なことがあったからこそ、『幸せでよかったね!』って今素直に言えるっていう。そういうふうに感情移入できたこともあって、この曲はもう本当に楽しくてレコーディングで歌ったときもすっごい笑顔でした(笑)」

――そして、エンディングはバラードの『東京』で切なく締めくくって……。この主人公には、どんなふうに感情移入しましたか?

「この曲は、別れのシチュエーションを歌っているんですけど……。大事な人との別れを決意して、これからは自分の力で頑張っていこうって決めた状況があって。『もう少し一緒にいたかったな……』っていう気持ちもあっただろうし。もちろん寂しいし、大丈夫かなって不安もあるけど、芯はすごく強い人なんじゃないかなって思うんですよね。不安よりも夢のほうが心に強く埋まってるんじゃないかなっていうのは、私が東京に上京したときと似てるのかなって感じたりして」

――これからの卒業シーズンに、そういうシチュエーションを経験する人は多いかもしれですね。1曲1曲が本当に色々なストーリーを描いていますから、リスナーが共感できる部分はどこかに必ずありそうな気がします。

「だといいですね。三角関係の曲だったり、親友の彼氏が好きになったり、逆に彼氏を取られちゃう曲があったり……。恋愛っていうひとつのテーマがあって、すごく切ないっていう感覚もあるんですけど、その中にも幅広い色々なストーリーがあるから歌ってても楽しかったし。それを聴いてくれる人が、それぞれの背景を思い浮かべたりしながら感じてくれるのが一番かなって思ってます」

――色々なテイストの曲があるだけに、4月のライブも色々な見せかたができるんじゃないですか? すごく起伏に富んだセットリストにもできるんじゃないかな、って。

「今まで私をずっと応援してくださってる方は、『ライブどうなるの!?』みたいな(笑)。みんな盛り上がるのが大好きな人たちばっかりなんで、もしかしたら、今回のアルバムを聴いて『踊らへんの? 大丈夫?』って思う人もいるんじゃないかなっていうのはありつつ……。“聴かせるだけ”とか“見せるだけ”じゃなくて、“エンタテイナー”っていう。私の中には、小さい頃からの夢としてそういうものがずっとあるんで、ミディアムの曲でも踊れるものはダンスをつけたりみたいな融合をさせて、新しい何かを発信できたらベストかなって。玉置流のミディアム系だったりバラード系だったりができないかなっていう見せかたを、今は考えてます。それがありつつアップテンポの曲も、今までの色々な曲混ぜて面白いショウにしたいですね」

――ミディアム系の曲もビートはダンサブルなものが多いですから、ダンスパフォーマンスもいい感じで融合できそうですね。

「そうですね。座ってしっとり聴くっていうよりは、私と一緒にライブに参加してるっていう感覚になってもらいたいです。今までの『いけいけいけーっ!』な、終わって後ろ(バックステージ)に行ったら『酸素酸素酸素……』みたいな状態になるライブとはちょっと違う雰囲気になるかも(笑)。そういうライブって、私の中では“チャレンジ”でもあるんですよね。今回のアルバムでこういう楽曲を与えてもらってバリエーションがまた増えて、そこにライブでどんなふうに色をつけていくか楽しみにしててほしいです」

インタビュー一覧へ戻る

おすすめトピックス

オススメキーワード【PR】

MOVIE

動画コメント配信中!!

玉置成実

動画はWindows Media Playerにて視聴できます

PROFILE

たまき・なみ
1988年6月1日生まれ。2003年4月にシングル『Believe』でデビューし、これまでにシングル19枚、アルバム5枚をリリース。2006年には映画に出演し女優デビュー。また、ブロードウェイミュージカルでは主演を務め、エンタテイナーとして活躍する。
公式サイト
公式ブログ

INFORMATION

  • 4月10日(土)・11日(日)に新宿FACEで『NAMI TAMAKI 7th Live“STEP”』を開催!
    11日(日)のチケットは、3月9日(火)11時まで先行抽選販売(プレリザーブ)を実施! 10日(土)は発売中。
  • 玉置成実のチケットを購入する

チケット情報

アーティストや劇団、スポーツチームなどを「お気に入り登録」すると、先行情報などのチケット発売情報をメールで受け取ることができます。

アルバム『STEP』
『STEP DVD』

ALBUM
『STEP』
発売中
3000円/UPCH-1765
UNIVERSAL J


DVD
『STEP DVD』
発売中
3800円/UPBH-1257
UNIVERSAL J

Amazonで購入

@ぴあに掲載されているすべてのコンテンツ(記事、画像、音声データ等)はぴあ株式会社の承諾なしに無断転載することはできません。

ページTOPへ