@ぴあTOP > インタビュー > ravex

Interview

ravex 音楽の楽しみ方はもっと広い

ravex

このプロジェクトだからこそ出来ることとは? “ravex”立ち上げの経緯から、新作そしてダンスミュージックシーンについて話を訊いた。3人の素顔が垣間見れる動画コメントも要チェック!

Text●森朋之 Photo●三浦孝明

“世界中にはこんなにいい音楽がある” ぜひ探しに行ってほしい

──まず、ravexが立ち上がった経緯から教えてもらえますか?

田中「では、タカハシさん、どうぞ」

☆Taku「あ、僕の順番ですか? えーと、どこでも同じことを言ってるんですけど、エイベックスが20周年ということで、お祭り的なことをやろうっていうのもあり。あとは大沢さんが“おもしろいことをやろう”って僕らを誘ってくれたんで」

☆Taku Takahashi

☆Taku Takahashi
(c)手塚プロダクション/エイベックス・エンタテインメント

──この3人が顔をそろえるプロジェクトって、これが初めてですよね?

田中「そうですね。DJの現場とかリミックスをお願いすることはあったけど、音源を作るのは今回が初めてで。3人そろって、コンピューターの前で“こうすればいいんじゃない?”みたいな話をしながら作ったんですよ。ぶつかることはなかったですか? って聞かれるんだけど、全然そんなことなくて、すごく楽しかったです」

大沢「“ぶつかって、解散寸前まで行った”ってことにしたほうがいいかも(笑)」

──音楽的な方向性については?

大沢「ないですね。ルールみたいなものはまったくなくて、そのときに思いついたことをどんどんやっていくっていう」

田中「うん。こういうプロジェクトって、“まずコンセプトがあって、フィーチャリングする人も決まってて、それに向かって曲を作る”っていうイメージがあるかもしれないけど、今回は全然違ってました。動物的というか、クリエイエターとしての本能のままでやれたのが良かったと思うんですけど、どうですか?」

☆Taku「いや、まさにそのとおりだと思います。固定観念に捉われず、ってよく口では言いますけど、このふたりはまさにそうで。いい刺激をもらいましたね」

大沢伸一

大沢伸一
(c)手塚プロダクション/エイベックス・エンタテインメント

──去年リリースされた最初のシングル『I RAVE U feat.DJ OZMA』(ジュリアナ東京を象徴する『Can't Undo This!!』をリメイクしたトラックでDJ OZMAが歌った宴会系ダンス・チューン)から、すごいインパクトでした。

田中「あそこまで振り切ったら、あとは何をやってもいい。そういう意味では、方向性が見えたのかもしれないですね。実際、その後にBoAちゃんと作った曲(『Believe in LOVE feat.BoA』)も、同じアーティストが作ったとは思えないくらい違うし」

──アルバム『trax』では、さらに幅が広がってますよね。「ダンス・ミュージックとJ-POPの新しい融合」というテーマに沿いながらも、クリエイティブ自体はめちゃくちゃ自由だし、ブッ飛んでて。

大沢「個人の作品だったら、これだけやりたい放題はできないと思うんです。このプロジェクトだからこそ、出来ることですよね。本気でふざけるというか……といっても、悪ふざけっていう意味ではないですよ? そうじゃなくて、バカみたいに楽しいことを本気でやるっていう。ダンスミュージックって、もともとそういうものだし」

──なるほど。大沢さん、田中さん、☆Takuさんはそれぞれのキャリアの中で、ダンスミュージックを広く浸透させる役割を果たしてきたと思うのですが、ravexも、まさにそういう機能を持ったプロジェクトだと思うんですよ。ダンスミュージックがさらに身近なものになるっていう。

田中「いまだにダンスミュージックのチャートもないですからね、日本には。順位を付けること自体、どうなんだ? っていう気持ちもありますけど、売り上げだけでは推し量れないものもありますから。ぴあさん、何とかしてください」

☆Taku「“まあ、こんなもんだから”っていうムードがあるような気がするんですよね、若い人たちの中にも。“ぴあにダンスチャートを載せてやる!”みたいなクレイジーな輩が出てこないというか」

田中知之

田中知之
(c)手塚プロダクション/エイベックス・エンタテインメント

──新しいことをやろう、っていう意識が低いのかも。

大沢「音楽に対する情熱が低いのかもしれないですね、時代的に。携帯電話で音楽を聴くことが当たり前になってしまったけど、音楽の楽しみ方はもっと広いですからね。そろそろ変わってくると思いますけどね」

田中「クラブに行ってみれば“音楽ってこんなに楽しいんだ”とか“こんなに感情を揺さぶるものなんだ”って気づく人も多いと思うんです。そういうチャンスを逃している人は多いんじゃないかな。僕らはDJだから、新しいお客さんがどんどん増えていて、すげえ盛り上がる現場も知ってる。だから不況だなんて全然思えないんですけど、一般的には“コンテンツにパワーがない”っていう状況があるかもしれない。だとすれば、それは打破していきたいし、大沢さんがravexをやろうって言い出したのも、何かのきっかけになると思ったからじゃないかなって。マジメな話をすればね」

☆Taku「つまんない、って言っててもしょうがないですからね。おもしろいこと、やりたいことを明確にして、それをやっていく。そういうことが大事なんだと思います」

大沢「幸いにもDJという職業をやってるんだから、ヒットチャートには入ってなくても、“世界中にはこんなにいい音楽がある”っていうことも伝えていけるし、楽しい空間を演出することもできますからね。だから(聞き手も)ぜひ探しに行ってほしいですね」

特集「“ravex”って何だ?」へ

インタビュー一覧へ戻る

おすすめトピックス

オススメキーワード【PR】

MOVIE

動画コメント配信中!!

ravex

動画はWindows Media Playerにて視聴できます

PROFILE

レイベックス
(左から)田中知之(Fantastic Plastic Machine)、☆Taku Takahashi(m-flo)、大沢伸一(Mondo Grosso)。エイベックス20周年を記念して、ダンスミュージック界の大御所クリエイター/プロデューサーである3人が集結したプロデュース・チーム。
公式サイト

INFORMATION

  • CLUB LEGEND 20th the final big party“cosmos”
  • 4月10日(金) 日本科学未来館(東京)
  • ravex album“trax”release party
  • 5月2日(土) O/D(福岡)

チケット情報

お気に入りのアーティスト・劇団・俳優などを「Myアーティスト登録」していただくと 先行販売「プレリザーブ」の実施や追加券の販売などをメールでお届けします!

ALBUM

シングル『I RAVE U feat.DJ OZMA』、『Believe in LOVE feat.BoA』を含む1stアルバム。それ以外にも、東方神起、安藤裕子、土屋アンナ、MONKEYMAJIKらが名前を連ねる。

『trax』

『trax』
4月29日(水)発売 / avex trax
3990円 / AVCD-23790/B(CD+DVD)

Amazonで購入

『trax』

『trax』
4月29日(水)発売 / avex trax
3059円 / AVCD-23791(CD)

Amazonで購入

@ぴあに掲載されているすべてのコンテンツ(記事、画像、音声データ等)はぴあ株式会社の承諾なしに無断転載することはできません。

ページTOPへ