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第124回 セネガル戦を終えて・・・

 一言でいうと、学校で剣道を習った剣士が、実戦を生き抜いてきた粗削りな剣士に蹂躪されたってとこでしょうか。

 コンフェデレーションズ・カップの時、僕はあちこちで「2位にはなったけれど、大会参加国の中で2番目に強かったわけじゃない」とか、「展開次第では全敗もありえた」なんてことを書きました。地元の利。展開の利。ずいぶんと多くの見えないものに助けられたコンフェデレーションズ・カップ準優勝だったということに、たぶん、多くの方が気づかされた0−2だったと思います。

 実を言うと、僕はセネガルの実力をまったく評価していませんでした。アウェーでのモロッコ戦をビデオで見たのですが、攻撃面で見るべきところはまったくなし。とにかく、頑張って頑張って頑張り続けていたら、モロッコにゴールを許さないまま90分が終わってしまった……そんな感じだったからです。おそらく、アフリカからの出場国の中で一番弱いのがセネガルではないか。そう思っていましたし、その思いはいまもかわりません。

 ところが、そのセネガルにやりたいようにやられてしまった。彼らの攻撃は、カメルーンやナイジェリアのように緩急の変化があるわけでもなく、単純な速さ一本やり。トップスピードでゴール前に走り込んだ選手は、そのままの勢いで力一杯のシュートを打つしかない。フランス・ワールドカップの時、トップスピードで走り込んだにもかかわらず、GKをソフトなタッチでフワリとかわしたバティのような選手が、セネガルにはいないわけです。なのに、やられてしまった。攻めているわりにはゴールの少ないことが悩みだったチームから、2点も取られてしまった。タフな予選を勝ち抜いたことで、セネガルが予選の最中よりも強くなっているのは事実としても、これは深刻な問題です。

 確かに今回の日本にはエクスキューズがいくつかあります。体調面でのハンデ。チームとしての練習時間があまりとれなかったハンデ。でも、後者のハンデに関してはセネガルについても言えることで、また、前者のハンデを言うのであれば、コンフェデで対戦した相手チームについても当てはまってしまいます。言い訳としたら、あんまり説得力のあるものじゃない。ま、2002年は地元での大会ですから、ホームの利、体調の利は有効なのですが、2006年のことを考えると、依然として日本は大きな問題を抱えていることが明らかになってきます。98年の時にあれだけ「2002年のために」という声が高かったわけですから、2002年を控えた今にしたって、少しは2006年のことは考えるべきじゃないかと思う僕としては、セネガルに0−2で負けたこと、それも0−2以上の内容差で負けたことを、言い訳で片づける気にはなれません。

 先月、アナハイム・エンジェルスの長谷川投手と話をした時、「仮に野球のワールドカップが開催されたとする。日本が世界で2番目にいい選手を揃えたチームだったとしても、世界で2番目にはなれないでしょうね。だって、1番目や3番目の国の選手たちと、ふだん、ほとんどプレーしてないんですから」と言われ、大いに納得させられたものでした。同じこと、サッカーにも当てはまると思うのです。いまやアフリカの選手は世界中どこに行っても見られる時代になりましたが、距離的な問題もあってか、Jリーグでは非常に少ない。もし、Jリーグにもっといろんな国からの選手が来るようになれば、賭けてもいい、セネガルのようなチームにあれほどやられることはなくなります。だって、昨日の試合はセネガルのチーム能力にやられたというより、間合いがわからないで迷っているところをやられてしまった試合でしたから。

 言うまでもなく、次のナイジェリアはセネガルよりはるかに強い国。ただし、日本も体調面では良くなっているはず。真価が問われる試合、といっていいでしょう。注目。

 
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