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演劇・ミュージカル 劇団、本谷有希子「無理矢理」
劇団、本谷有希子「無理矢理」
 
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人名をフルネームで入れた団体名を持つ、おそらく日本でただひとつの劇団。ちみなに本谷有希子(もとや ゆきこ)とは作・演出家の名前で、特定の劇団員はいない、個人プロデュース・ユニットである。だがその作品は、劇団名以上のインパクトを観客の心に残し、評価と動員数は右肩上がり。今、最も勢いのある劇団のひとつと言っていい。引きこもりやドメスティック・バイオレンスなど社会的なテーマを採り上げながらも、登場人物たちが醒めた自意識が、観る側の個人的、現代的な感覚に入り込む。前回は「白線流し」の馬渕英里何がヒロインを演じたが、今回は劇団☆新感線の看板女優・高田聖子を迎える。“卑怯”をテーマにした物語になるというが、自分よりひと回り年上の女優にどんな女性を演じさせるのかに注目したい。

≪この舞台のツボ [1] あれやこれや、本谷有希子≫

舞台の作・演出以外にも、小説(「腑抜けども、哀しみの愛を見せろ」)を書けば三島由紀夫賞にノミネートされ、アニメ(「彼氏彼女の事情」)の声優も経験した声で、名門ラジオ番組「オールナイトニッポン」の金曜パーソナリティを任される。本業の演劇では、04年に青山円形劇場に進出して超満員にする。この経歴で、まだ26歳。さらに付け加えると、容姿はアイドル並み──。そんな末恐ろしい人材が本谷だ。しかし本人はいたって平常心。「おしゃべりは苦手」「状況して8年経つのに、まだ東京が怖い」など、飾らない人柄の発言も多い。。

≪この舞台のツボ [2] ツワモノ、粒揃い≫

前回公演「乱暴と待機」が、比較的年齢の近い4人芝居だったのに対し、今回は年齢バラバラの7人芝居。その7人が、小劇場好きにはたまらなく贅沢な顔ぶれだ。新感線から高田聖子。ナイロン100℃からナイスボイスなおじさま、廣川三憲。猫のホテルから、ドラマ「電車男」でも好演を見せた菅原永二。動物電気からは軟体&ハイテンションの辻修。本谷のほぼ常連にして、長塚圭史作・演出の「真昼のヴィッチ」でも強烈な印象を残した吉本菜穂子。阿佐ヶ谷スパイダースの準レギュラーメンバー、富岡晃一郎。今年、吉祥寺シアターこけら落としのKERA・MAP「ヤング・マーブル・ジャイアント」で残酷な美少女を演じた初音映利子。おかしなキャラクターをつくり上げることも、説得力ある自然な演技を見せることもできる彼らだけに、どんなまとまりと離れ具合を見せてくれるか、実に楽しみだ。

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