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演劇・ミュージカル 森山未來 ダンスLIVE 「WONDERLAND」
森山未來 ダンスLIVE 「WONDERLAND」写真
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ドラマ「ウォーター・ボーイズ」(03年)、映画「世界の中心で、愛をさけぶ」(04年)などの映像作品で全国的な知名度と人気を獲得した森山未來だが、もともはステージパフォーマンス出身。5歳からジャズダンスをはじめ、タップやクラシック・バレエなど数々のダンスを習得してきた。その得意技を存分に披露するのが、森山未來 ダンスLIVE 「WONDERLAND」。彼がダンスを学んできたスタジオモダンミリィのダンサー、振付家たちとコラボレートし、ダンサー・未來を出し切る舞台だ。これまでも年に1度、同スタジオのメンバーとダンスLIVEは行なっていたが、順番にダンサーが踊るという、いわゆる発表会的だった内容を今回は一新。ひとつのストーリーの中で、森山を中心としたダンサーがさまざまなダンスを披露していく。ダンス公演を観たことがない人にもきっと楽しめるステージになるはずだ。


≪この舞台のツボ [1] ダンサー・森山未來の実力は?≫

森山が最初に芸能界の仕事をしたのは、宮本亜門演出、藤井隆主演のミュージカル「ボーイズ・タイム」(00年)で、まだ13歳だった。が、全キャストオーディション選考のその舞台に彼が立てたのは、年齢と、当時まだ小さかった体に似合わない、エモーショナルなダンスが宮本の目にとまったため。そして森山はその実力を買われ、黒木瞳主演のミュージカル「ママ・ラブズ・マンボ」で初代の息子役に抜擢されるのである。映像で売れっ子となり、ドラマ出演が続く中でも森山はダンスレッスンを欠かさなかったらしい。今年は彼の“舞台イヤー”で、「BAT BOY」、「最悪な人生のためのガイドブック」とミュージカルが続いたが、3本目となるこの「WONDERLAND」では、彼が本来、最も得意とするダンスのみで作品が構成される。演技力では評価の高い森山が、ダンサーとしてはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、楽しみにしたい。

≪この舞台のツボ [2] ダテに名前は付いてない!≫

ダンスLIVE 「WONDERLAND」の特徴は、まったくセリフを使わず、ダンスという身体表現だけで、ひとつのストーリーを観客に伝えること。それも、コンテンポラリーダンスのような抽象性の高いストーリーではなく、タップダンスやジャズダンス、ヒップホップダンスなど、さまざまな種類のダンスを採り入れて、観た誰もが理解でき、想像でき、楽しめるステージを目指しているという。この、かなり高いハードルを設定したのは、森山未來自身。スタジオモダンミリィのダンスライブはずっと続けてきたが、これまでは地元の神戸中心だった。今年初めて、東京で6日間というステージ数に挑むため、「せっかく東京公演をするなら、あえて大変なことを」というわけだ。さらに、シーンごとのイメージを振付家に伝え、セットや衣裳、音楽や照明にも意見を出しているという。タイトルの最初に名前が付いているのは、メインダンサーだからではない。作品全体に彼のダンサーとしての森山のセンスが反映されているからだ。

≪この舞台のツボ [3] タイトルが示すものは?≫

何度も書いたように、この作品はひとつのストーリーをダンスで表現するもの。もし、ステージを観て、自分自身でそのストーリーを推測したい方は、ネタばれになるので、この先の記事は読まないことをお勧めする。おおもとのストーリーは知っていても、ライブで観れば、それをふくらませて感じる楽しみ方があるので、あらかじめ知っていても大丈夫という人にお知らせすると、この作品のベースとなっているのはルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」。主人公を少年に置き換え、ある少年が不思議な場所に迷い込み、再びもとの世界に戻ってくるまでをダンスのみで描く、というわけだ。ただし、あくまでも“ベース”であり、構造は借りているが、森山未來版には森山未來版のメッセージがあることを付け加えておく。それはもちろん、自分で見つけてほしい。



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