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演劇・ミュージカル 「ミー&マイガール」
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ロンドン生まれの大ヒット・ミュージカル『ミー&マイガール』が帝劇に帰ってくる! その知らせに顔がほころびつつ、思わず「ランベスウォーク」を口ずさんでしまったミュージカルファンは多いのでは。1930年代のロンドン、その中心部にある下町・ランベスを舞台に、伯爵家の行方不明になっている御曹司探しから始まる物語が本作だ。ところが現れた“御曹司”がランベス訛り丸出しのビルだったから大変。遺言執行人のマリア公爵夫人が後継ぎ教育をビシビシ始めるわ、ビルは恋人・サリー(もちろんランベス育ち)と別れさせられそうになるわと、階級がはっきり分かれているイギリスの、お国柄らしい障害が次々に立ちはだかる。だが舞台はあくまで明るく、テンポよく展開するのが『ミーマイ』のいいところ。ここでは公演のポイントをいくつか選んで紹介しよう。

≪the Point-1 『ランベスウォーク』≫

'37年にロンドンで初演された『ミーマイ』は、当初から爆発的な人気を呼び、ロイヤル・ファミリーも観覧。'85年にリバイバル上演されてからは、ブロードウェイでトニー賞を受賞、その直後には宝塚歌劇団で日本初演。同歌劇団では異例の、1年間にわたるロングランに。以降、同歌劇団での再演を経て、'03年には帝劇にて唐沢寿明と木村佳乃で上演。今年早くもキャスティングを一新しての再演となった。初演から約70年という時を経てなお色あせないその魅力とは、誰もが幸せな気持ちになる物語はもちろん、なんといっても心に残る名曲の数々。特に、あまりお上品とはいえないが、人情の厚さは人一倍のランベスっ子、ビル達のテーマ曲「ランベスウォーク」は、誰もが口ずさめる、シンプルだが楽しい曲として知られている。実はこの曲、劇中、役者達が客席に降りて歌われることからも人気がある。舞台のビルを応援しているうち、観客はいつの間にか、ランベスの皆と一緒に声を合わせている自分に気付くのだ。

≪the Point-2  若手コンビ≫

先日発表された第13回読売演劇大賞で、杉村春子賞を受賞した井上芳雄。東京芸大声楽科在学中の'00年に、『エリザベート』のルドルフ役でデビューした井上は、華も実もある日本ミュージカル界のプリンスだ。その井上がランベス訛りの“御曹司”ビルをどう演じるか、それが第一の見どころ。また恋人のサリーには、『ピーターパン』で初舞台を踏み、最近では『ベガーズ・オペラ』で内野聖陽の相手役を務めるなど、数々の舞台で抜群の歌唱力とキュートな魅力を発揮している笹本玲奈が扮する。この26歳と20歳の、ミュージカル界若手のコンビを中心に、遺産目当てにビルを誘惑しようとするジャッキーに純名りさ、遺言執行人であるマリア公爵夫人とジョン卿にそれぞれ涼風真世と村井国夫という、実力派達が脇を固める。また物語前半は無教養で品の無いビルが世継ぎ教育に奮闘するさまが、後半にはビルとサリーの恋の顛末が描かれるのだが、ここでもキーになるのはランベスっ子の心意気。それは大切な人の、本当の幸せを思うがゆえの行動なのだが、井上&笹本コンビがそこをどう魅せてくれるのか。この点も注目だ。

≪the Point-3 帝劇リニューアル≫

明治時代からの伝統と格式を持つ帝国劇場が、今年の4、5月を改装期間に充て、この公演からリニューアルしてお目見え。たかが劇場とあなどるなかれ、シアターゴワーズにとって、劇場の新装は心が弾むもの。それがあの帝劇となれば尚更である。『屋根の上のバイオリン弾き』、『レ・ミゼラブル』、『SHOCK』など、数々の名作や話題作を上演、また名優達が舞台に立ってきた帝劇が、新キャストに贅沢なスタッフ、新しい衣装に、更に新しい試みも…、と新しい事づくめの'06年版『ミー&マイガール』を贈る。時を越えて生き続ける伝統はそのままに、よりよいものをと挑む、老舗の劇場と傑作ミュージカル。その現場に、立ち会わない手はないだろう。

文:佐藤さくら



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