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演劇・ミュージカル 自転車キンクリートSTORE 「テレンス・ラティガン3作連続公演」
[演出](左から)坂手洋二/鈴木裕美/マキノノゾミ
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日本ではあまり知られていないが、40〜50年代のイギリス演劇界の第一人者で、コメディもシリアスも得意で高い人気を誇った作家、テレンス・ラティガン。十数年前、人に勧められてその戯曲を読み、いつか演出したいと思っていたという鈴木裕美が、マキノノゾミ、坂手洋二という人気演出家を誘って3作連続公演を企画した。キャストも、小劇場、新劇、橋田寿賀子ドラマでお馴染みの俳優から、元グラビアアイドルと幅広い座組みが実現。超多忙な演出家が揃って、初めて挑むほどの意欲をかきたてるラティガン、この公演が終わる頃、日本でもポピュラーな存在になっているかもしれない。

≪この舞台のツボ [1] STOREって何屋さん?≫

82年、「躍進するお嬢様芸」をキャッチフレーズに女子大生のみで結成し、現在も活動を続けているベテラン劇団、自転車キンクリート。その制作母体である自転車キンクリーツカンパニーがプロデュースする舞台が、自転車キンクリートSTORE。作家、出演者、ジャンルにこだわらず、いい作品を厳選して上演。過去にはダンス公演やミュージカル、男優のみの公演などもあった。桐野夏生の小説『OUT』('00年初演、'02年再演)の舞台化、翻訳劇イプセンの『人形の家』('03年)なども高評価を得た。そんなバラエティ豊かな歴史の中でも、同一作家の3作連続上演という大胆な試みは今回が初めて。品揃え豊富なSTOREでも、目玉となりそうだ。

≪この舞台のツボ [2] ラティガンはこんな人≫

1911年、父親が外交官という裕福な家に生まれたラティガンは、名門パブリックスクールから、やはり名門のオックスフォード大学に進学。当初は父と同じ外交官を目指していた。しかし在学中に演劇に目覚め、戯曲を書き始めて大学を中退する。そして25歳で発表した処女作『涙なしのフランス語』がいきなり好評を得、劇作家としては満点のデビューを飾る。以降、コメディとシリアスな作品をほぼ交互に書いてその評価を固め、やがて映画の脚本も手がけるようになる。ミュージカル「チップス先生さようなら」('69年)や、ローレンス・オリヴィエ監督、主演でマリリン・モンローも出演している『王子と踊子』('57年)の原作と脚本もラティガンによるもの。'77年に没するまで、多くの戯曲を残した。

≪この舞台のツボ [3] 異色のキャスティングとは言うものの…≫

3作の出演者を並べると、ひとつの企画とは思えないくらい、バックボーンがバラバラ。“異色のキャスティング”は、もはや舞台の珍しい売り文句ではないが、この企画は本当に異色。漫画家の内田春菊にバラエティでおなじみの山田まりあ、元宝塚の久世星佳がいると思えば、『渡る世間は鬼ばかり』の中田喜子、さらにマキノノゾミが主宰する劇団M.O.P.、自転車キンクリーツのメンバー、小劇場の若手などなど……。その顔合わせから生まれる化学反応を楽しみたい。

★劇団公式HP⇒こちら


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