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昨年は、瀬尾一三率いるビッグ・バンドとの競演が大好評だった吉田拓郎。かたや、再結成された70年代フォークのスーパー・グループともいうべきかぐや姫。この両者が、75年に5万人を動員した伝説の地、つま恋にて再びジョイント・コンサートを行うことになった。30年以上の時を経て、今もなお活躍を続けるベテランの素晴らしさに触れよう！
南こうせつ、山田パンダ、伊勢正三からなるかぐや姫は、1971年に結成コンサートを行い、当時の日本のフォーク・シーンのスーパー・グループとして君臨した。そんな彼らの歴史の中で忘れがたいのが、75年8月に吉田拓郎と行った「拓郎・かぐや姫・コンサート・イン・つま恋」である。5万人を動員したこの野外コンサートは、オールナイトで開催され、70年代の日本のフォークの伝説として語り継がれてきた。単にひとつのコンサートが行われただけでなく、その模様を収録したドキュメンタリー映画が作られ、日本全国でフィルム・コンサートという形で上映され、実際に参加できなかった人々にも広く知れ渡ることとなったのである。
その後、マスター・フィルムは行方不明となってしまったが、奇跡的にフィルムが発見され、コンサートからちょうど30年目の2005年8月2日に、DVD作品「コンサート イン つま恋 1975」としてリリースされたのも記憶に新しいところだ。かぐや姫はその75年に解散した後、何回かの再結成を挿みつつ、三者三様の活動を展開してきたが、昨年8月6日、被爆60年というタイミングで行われたコンサート「ヒロシマ60」において再結成。平和を願うミュージシャンとしてステージに登場した。
そして今年の9月、そのかぐや姫と吉田拓郎が、再びジョイント形式で、つま恋でのビッグ・コンサートを行うことが決定した。今回はオールナイトではなく、一日限りの公演だが、なんといっても東京ドーム約36個分の敷地の中に 自然、スポーツ、音楽を楽しむことのできる滞在型リゾート施設の中とあって、70年代の盛り上がりを体験した者はもちろんのこと、当時を知らない若い世代を含む家族も揃って楽しむことができる野外イベントとして、大きな注目を集めることになりそうだ。
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