@ぴあTOPへ戻る @電子チケットぴあTOPへ戻る
@ぴあ特集コラム

J-POP・ロック
矢野顕子
矢野顕子

アメリカを拠点に活動を続けている矢野顕子が、毎年秋に帰国して展開する日本ツアー“さとがえるコンサート”。今年は去年に続いてピアノの弾き語りによるソロ・パフォーマンスで構成することになっているが、毎回異なる趣向で楽しませてくれる彼女だけに、果たしてどんな選曲をどんなアレンジで披露してくれるのか期待したい。

76年にデビューした矢野顕子にとって、今年は30年目というタイミングにあたる。しかも彼女が生活の拠点をアメリカに移したのは90年のこと。つまり彼女はデビュー以降の長いキャリアのちょうど半分づつを、日本とアメリカで過ごしてきたことになる。そんな彼女のツアーを日本のファンが見る機会は、毎年年末に開催されている。“さとがえるコンサート”と名付けられ、すっかり定着してきたのを御存知の方も多いだろう。

この“さとがえるコンサート”は、毎回様々な趣向で行われているが、今年は昨年に続いて彼女独りのピアノの弾き語りで行われることが決定している。夏のブルーノート東京公演は、アンソニー・ジャクソンとクリフ・アーモンドを伴って実力派同士ならではのアンサンブルを楽しませてくれたが、今回はソロならではの緩急自在なパフォーマンスを繰り広げてくれることになるはずだ。

また今回のツアーに先立つ10月13日には、日向寺太郎監督、浅野忠信主演の劇場映画「誰がために」のサントラもリリースされる。このサントラは全て矢野顕子が新たに書き下ろした楽曲で構成されており、しかも演奏は全てピアノだけという内容。公演のタイミングや編成から考えると、ライブとリンクする要素がかなり多いので、ファンとしては、ツアーに臨む前に是非ともCDをチェックしておきたいところだ。

デビューと同時、あるいはデビュー前から天才的という評価を得て、YMOの快進撃にも大きな役割を果たし、拠点をアメリカに移してからは、活躍の場を大きく広げ、それと同時に日本での演奏活動にも力を注ぐ。現在活躍している邦人アーティストの中で、彼女のように自由奔放な活動を行っている存在は極めて稀有なだけに、そのしなやかで逞しいミュージシャンシップをじっくり堪能したい。


前に戻る ページトップ

Copyright (C) 2007 PIA Corporation. All Rights Reserved.