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洋楽
アンダーワールド                               (2007/9/7)
アンダーワールド

'93年のアルバム・デビュー以来、常にダンスミュージック界のトップに君臨し続けてきたアンダーワールドの来日が決定した。9月にシングル『クロコダイル』を先行リリース、続いて10月に発表する5年ぶりのアルバム『オブリヴィオン・ウィズ・ベルズ』を携えての公演となるだけに、満を持して新たなステップに踏み込んだ雄姿を披露してくれそうだ。

アンダーワールドは'93年のアルバム・デビュー以来、ダンス・ミュージックの旗手として活躍してきた。つまり一般的なイメージとしては、登場した時からダンス・ミュージックの潮流にシンクロする、90年代以降のスタイルを築き上げていたと見られることも多いかも知れない。

しかし彼らのキャリアをよく見ていくと、実は一番最初に'88年にロンドンで結成された時は、ニュー・ウェイブの余波を引きずる5人組のロック・バンド形態をとり、グループだった。80年代には2枚のアルバムを残しているが、セールスはふるわず分解の危機に陥った。そこでリック・スミスとカール・ハイドが、彼らのライブを手伝っていた若手DJのダレン・エマーソンを正式メンバーとして加え、'92年から新たに活動を再開。ダレン・エマーソンのセンスを活かして、ハウス・ミュージックへとサウンドをシフトさせていった結果が'93年以降の快進撃。特に'95年に発売されたシングル『ボーン・スリッピー』は、翌年公開された映画『トレインスポッティング』の挿入歌として使われ、映画と共に世界中で大ヒットを記録。彼らの名を幅広いフィールドに知らしめたのだった。

つまり彼らにもニュー・ウェイブからダンス・ミュージックへというシーンの動きを牽引するにいたるまでは、試行錯誤の時期があったのである。そしてハウス、テクノ、エレクトロ、ニュー・ウェイヴ、ロック、ブレイクビーツなどを融合させるようになった彼らから、役割を終えたようにダレン・エマーソンが離脱。カールとリックの二人となった彼らは、'02年に通産4枚目のオリジナル・アルバム『ア・ハンドレッド・デイズ・オフ』を発表している。そして今回は、それ以来5年ぶりとなる新作を携えての来日公演だ。新たな扉を開くため、常に懸命な努力を続けてきた彼らの新生面がいかなるものか楽しみにしたい。


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