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J-POP・ロック
佐野元春                                   (2007/11/2)

6月に最新アルバム『COYOTE』をリリースした佐野元春が、“Sweet Soul, Blue Beat”と銘打った全国ツアーを行う。あえて深沼元昭、高桑圭、小松シゲルを中心とする顔ぶれでレコーディングした作品を携えて、ライブはザ・ホーボー・キング・バンドと共に展開する身軽なスタンスで、円熟味と新鮮さを追求する貪欲な姿勢に注目したい。

今年6月に最新アルバム『COYOTE』をリリースした佐野元春が、来年の年明け後にザ・ホーボー・キング・バンドを率いて“Sweet Soul, Blue Beat”と銘打った全国ツアーを行うことが決定した。

ここで佐野と彼をバックアップするミュージシャンの関係に注目してみよう。まず80年代の彼と共にライブ活動を繰り広げたのは、ザ・ハートランドだった。'80年10月に命名されたこのバンドとの連携は長い期間に及んだが、'94年9月の横浜スタジアムを最後に解散している。そして多少のインターバルをとった後、彼は新たにインターナショナル・ホーボー・キング・バンドを結成する。'96年1月から2月にかけて全国8大都市を巡るツアー“International Hobo King Tour”が、その初お披露目となった。この時のメンバーは、佐橋佳幸(g)、小田原豊(ds)、井上富雄(b)、Dr. kyOn(g、kbd)、西本明(kbd)だったが、翌年にはホーボー・キング・バンドと名前を改め、その後にザ・ハートランドのメンバーであった古田たかしにドラマーが代わっている。いずれにしても佐野は、ホーボー・キング・バンドとも、結成以来10年を越えるキャリアを過ごしてきたことになるが、注目すべきは最新作の『COYOTE』が、深沼元昭、高桑圭、小松シゲルを中心とする顔ぶれでレコーディングしたアルバムであるということだ。

ザ・ハートランドがあった時期にも、佐野は『ヴィジターズ』『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』など、他のアーティストとアルバムを制作することがしばしばあった。これは創作における刺激を重視する佐野が、あえて外部のミュージシャンとのセッションを選んだ結果といえる。今回のツアーは、その成果をホーボー・キング・バンドという強者達と繰り広げる実に贅沢なものとなる。


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