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ピクシーズ                                         (2005/10/28)
ウィーザー


ニルヴァーナのブレイクに先駆けて、アメリカのオルタナティブ・シーンの勃興を導いた重要グループ、ピクシーズ。昨年12年ぶりとなる再結成で衝撃を与え、フジロックにも参戦した彼らが、今度は単独での来日を果たす。その功績を改めて再評価する気運が熟したタイミングで、風格に満ちたステージを披露してくれることは間違いない注目の公演だ。

90年代以降のアメリカのロック・シーンは、91年にニルヴァーナが発表した『ネヴァーマインド』の大ヒットにより大きく塗り替えられた。しかしそれは単なる偶然ではなく、下地は80年代後半から着々と築かれつつあった。ブラック・フランシス(vo,g)、ジョーイ・サンチャゴ(g)、キム・ディール(b)、デビッド・ラバリング(ds)からなるピクシーズは、まさにその先駆けとも言うべき役割を果たしたグループである。

彼らは87年にミニ・アルバム『Come on Pilgrim』で、4ADからデビュー。イギリスのニューウェイヴの名門レーベルである4ADから1986年にボストンで結成されたグループが紹介されるということは、スローイング・ミュージズという前例はあったものの、それまでの潮流からするとまだまだ珍しいケースだった。そして88年に発表した初のフル・アルバム『サーファー・ローザ』をプロデュースしたのは、後にニルヴァーナを手掛けて一躍時の人となるスティーブ・アルビニ。バンド単体だけでなく、それを取りまく状況も含めて大きなターニング・ポイントに向かっていたのである。

その後ピクシーズは『ドリトル』『ボサノバ』『トゥルンプ・ル・モンド』を発表した後、91年に解散。商業的な大成功を収めることなく役割を終えたかに見えた。だがその後も彼らの音楽性を評価する動きは絶えることなく、2002年にもデヴィッド・ボウイが『ヒーザン』で彼らのカバーを取り上げるほどだった。それだけに2004年の再結成は大きな注目を集め、同年のフジロックでも鬼気迫る迫力のステージで多くのファンを圧倒。こうして幸福なシーンへの帰還を遂げた彼らが、12月に初のジャパン・ツアーを行う。ニルヴァーナ、レディオヘッドなどに影響を与えた彼らの真価を大々的にアピールする場となるはずだ。


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