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洋楽
ミューズ                                  (2006/11/17)
ミューズ

'99年に『ショウビズ』でアルバム・デビューを飾ったイギリスのスリー・ピース・グループ、ミューズ。2003年のサード『アブソリューション』で世界的なブレイクを果たし、2004年のグラストンベリー・フェスティバルでベスト・アクトの評価を得た彼らが、最新作『ブラック・ホールズ・アンド・レヴァレイションズ』を携えての単独公演を行う。

ミューズは1999年に『ショウビズ』でデビューした時からイギリスのシーンで注目を集めていたが、そこで期待されたのは、レディオヘッドのフォロワー的なイメージだった。それはプロデューサーが、レディオヘッドやストーン・ローゼスなどを手掛けていたジョン・レッキーだったことの他、ファルセットをドラマチックに駆使するマット・ベラミーのボーカル・スタイルに、トム・ヨークを連想させる部分があったからだ。

しかしそれから後の彼らは、そんな見られ方に甘んじることなく、自分達の作風を堂々と発展させてきた。そのプロセスで吸収していったのは、アメリカのラウド・ロック系のダイナミズムと、70年代のイギリスを中心に大きな潮流を巻き起こしたプログレッシブ・ロック風の知的な構築美だった。

これはある意味でシーンのメイン・ストリームとリンクするポイントを、ほとんど失いかねないような冒険的な選択だった。だがその分彼らならではのユニークな立ち位置は、他に代わる者の存在しない孤高ともいうべきポジションを獲得することとなり、2003年のサード『アブソリューション』で全世界的なブレイクを果たしたのみならず、2004年のグラストンベリー・フェスティバルでベスト・アクトの評価も見事に勝ち得ている。

そしてそんな彼らが、3年のインターバルを破って今年発表した最新アルバムが、『ブラック・ホールズ・アンド・レヴァレイションズ』だ。スリー・ピース・グループという編成の限界に挑むかのように、重厚な構築性を持つ楽曲にシリアスなメッセージ性を込めた本作で、彼らはもはや時代に対して超然としたスタンスを確立したと言っても過言ではない。今回決定した来春の単独来日公演は、その本領を思う存分発揮する壮絶なステージとなりそうだ。


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