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J-POP・ロック
MONKEY MAJIK                                (2007/3/9)
MONKEY MAJIK

TVドラマ『西遊記』の主題歌に起用されたシングル『Around The World』などで注目を集め、現在三部作のコラボレーション・シングルをリリースしているカナダ人と日本人二人ずつからなる四人組が、初の全国ツアーをスタート。日本語と英語が入り交じった独特の歌詞と多彩なコラボレーションで実証したオープンなスタンスを発揮する。

80年代前半までの日本のポピュラー音楽シーンでは、洋楽と邦楽にははっきりとした区分けがあった。特にロックにおいては、本場は欧米であり、日本のロックはその影響で生まれたものに過ぎないという認識が主流だった。70年代に起きたロックは英語か日本語かという論争も、そんな時代背景の産物だったということができるだろう。

しかし80年代半ば以降、日本の音楽シーンでロックがポピュラーな存在になると、そうした発想は瞬く間に過去のものとなってしまった。確かに邦人ミュージシャンの中に、海外のアーティストへの憧れを持つ者は少なくないが、マーケットとして日本のリスナーが日本人のロックを聴くことが当然のことになった。それと同時に、邦人アーティストが欧米でも高い評価や人気を得ることも珍しくなくなってきたのである。

MONKEY MAJIKというグループは、まさにそうした気運を象徴しているといえる。というのもこのバンド名は、海外で放送されていた TV番組『西遊記シリーズ』の主題歌である『Monkey Magic』にちなんで付けられたからである。ギターとボーカルでMONKEY MAJIKのフロントを務めているメイナード・プラントにとって、それを演奏していたゴダイゴは、憧れというよりも崇拝の対象に近い。つまり日本人が欧米人に憧れるのではなく、英語圏の人間が邦人アーティストへの敬意をもって結成したのが、このMONKEY MAJIKなのだ。

ギターとボーカルでフロントに立つのが二人のカナダ人で、リズム・セクションを担当しているのが二人の日本人という彼らの編成は確かにユニークに映るが、そんな出発点を知ると意外ではなくなる。しかも現在の彼らは、m-flo、SEAMOらとのコラボレーション三部作の真っ直中。今回初となるツアーで、こうしたオープンな地平に立った新しい感覚のロックをアピールする場となるだろう。


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