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洋楽
ジェフ・ベック
SUMMER SONIC 05 写真
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ロック・クラシックスの時代からシーンに君臨してきたギター・ヒーロー、ジェフ・
ベックが、5年ぶりに来日する。ヤードバーズで注目を集め、フュージョンにも接近
した後、近年はデジタル・ロック的なサウンド・アプローチにも意欲を見せるなど、
60才を越えてなお新たな領域を開拓し続ける姿勢は、まさに孤高の美しさに満ちてい
る。

60年代のブリティッシュ・ロックの重要グループ、ヤードバーズに在籍していたジェ
フ・ベックは、彼と同じくエリック・クラプトン、ジミー・ペイジと共に、3大ロッ
ク・ギタリストと呼ばれ、ロックの歴史の中でずっと絶大な存在感を放ってきた。し
かしこの三人には、ブルース・ロックからハード・ロックへという70年代前半までの
プロセスは共通する部分があるものの、その後の歩みは、それぞれ大きく異なってい
る。

エリック・クラプトンはブルースをルーツとする作風に自分の居場所を定め、ジミ
ー・ペイジはレッド・ツェッペリンで、アコースティックやトラッド、民族音楽など
の要素をハード・ロックにミックスしたバンド・サウンドを構築した。それに対して
ジェフ・ベックが現在に至る自分の基本的なスタイルを確立したのは、ジェフ・ベッ
ク・グループやベック・ボガート&アピスなどのバンド遍歴を重ねた後、75年にソロ
名義のアルバム『ブロウ・バイ・ブロウ』を発表してからのことだ。ロックの世界で
は珍しいインスト主体の楽曲におけるギター・プレイは、彼の奔放なイマジネーショ
ンとセンスの賜物であり、ハード・ロックからフュージョンに接近した後も、ワン&
オンリーともいうべきスタンスで活動してきた。

ニューウェイブが台頭した80年代に入ってからは、作品を発表するペースが落ちる
が、最近は99年の『フー・エルス』、00年の『ユー・ハッド・イット・カミング』、
そして03年の『ジェフ』と再び好調なテンポでアルバムを発表すると同時に、デジタ
ル・ロック寄りの音作りを行っている。一度築いた作風にこだわることなく、自分の
感覚を刺激する方向へと自由奔放に向かっていく姿勢は、まさに孤高の美しさを放っ
ている。今回の来日公演も、絶えず前進を続ける彼ならではの凄みを見せてくれるは
ずだ。



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