|
4月12日にリリースする通算4枚目のニュー・アルバム『Confidence』を携えて、HYが全都道府県を巡る“WATTA SHINKER '06 TOUR”をスタート。最近多くの人気アーティストを輩出している沖縄出身のグループの中でも、特にファンとの絆の深さで突出している彼らのライブ・パフォーマンスは、場内をポジティブな一体感で満たしてくれる。
沖縄出身のロック・アーティストが、日本のチャートを賑わせるようになって久しい。そして2000年に結成されたHY（エイチ・ワイ）は、まさにそうした潮流のシンボルともいうべき快進撃を続けてきたグループである。2001年にファースト・アルバム『Departure』を沖縄先行で発表した後、翌年全国的にアルバム・デビューを飾った彼らは、なんと2003年4月にリリースしたセカンド・アルバム『Street Story』でオリコン初登場1位を獲得したのみならず、4週連続1位を達成。これは日本のインディーズ・アーティストとして初めての事件として記憶されるべき快挙であった。さらに翌2004年9月の3rdアルバム『TRUNK』も初登場1位に輝いている。4月に発表する新作『Confidence』も、それから1年半のインターバルを挿んでいるだけに、大きな期待を持って迎えられることは間違いない。
彼らのサウンドはロック、ヒップホップ、レゲエ、さらに沖縄音楽などのエッセンスをミックスしたスタイルだが、注目すべきは紅一点のキーボード奏者、仲宗根泉がポップス寄りのボーカルを担当し、新里英之と名嘉俊がラップを聴かせるという編成の妙。つまり男女混成のメンバーのキャラクター性が、サウンドの幅広さに直結し、互いのカラーを尊重しあったポジティブでオープンな世界観を肉体性豊かに表現しているのである。
そして最新アルバムに先駆けて3月からスタートし、夏まで展開されるのが、今回チケット発売となる“WATTA SHINKER '06 TOUR”。しかもなんとこのツアーは、全都道府県を巡るという設定がなされている。文字通り沖縄から出現した人懐っこくてポジティブなエネルギーが、全国各地を席巻するツアーとなるわけだ。まだ20代前半の若さながら、新しいうねりの急先鋒として時代を切り拓いていく彼らの雄姿を、この機会に堪能しよう。
|
|
