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 フジファブリック
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スプリング・ツアー“ネオマレルミン2005”も大好評で、ソールド・アウトになった公演が続出している、フジファブリックによるサマー・ツアーが早くも決定。ロック史を凝縮した濃密で豊かな音楽性と日本的な情感をシンクロさせた作風で、高い評価を得ている若手だけに、21世紀の日本のロックの可能性を力強くアピールしてくれるはず。

すでに半世紀にも及ぶ歴史を持つロック・ミュージックの世界は、様々なジャンルに細分化され、世代ごとの棲み分けが進むようになった。これはあえて逆の言い方をするならば、様々な世代が支持できる普遍的なスタイルを提示することは、どんどん困難になってきているということを示している。

しかしそうした状況の中で、昨年メジャー・デビューを果たしたフジファブリックは、中心人物である志村正彦が敬愛する奥田民生からの影響をきっかけに、彼らが生まれる前の時代であるロック・クラシックスにまで遡る幅広い音楽性を、貪欲に吸収してきた。そのアンテナは決して60〜70年代だけに特化しているわけではない。パンク〜ニュー・ウェイブやダンス・ミュージックといったそれぞれの時代ごとの重要なポイントも、きちんととらえて消化しているのであり、その嗅覚は、最近の新人アーティストの中でも突出した鋭さを放っている。
 
さらに彼らが特異なのは、そうしたロック史への深い造詣を持ちつつも、作品の中に日本ならではの情感を込めることに極めて自覚的だという点があげられる。それを実証するように、昨年から今年にかけて彼らがリリースしてきた4枚のシングルは、四季をテーマにした連作だ。つまりフジファブリックは、いずれも日本の風土から浮かび上がるイメージを、ロック史を俯瞰した多彩かつ濃密な音楽性で描くことができる極めて貴重な存在なのである。

こうした評価もあってか、3月に展開されたスプリング・ツアー“ネオマレルミン2005”も、多くの公演がソールド・アウトになったが、今度は7月のワンマン・ツアーが決定。幅広い世代を魅了する楽曲の素晴らしさをで、今後の飛躍を予感させるグループだけに、21世紀の日本のロックの可能性を切り拓く大器ぶりを発揮してくれるだろう。



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