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洋楽
ディープ・パープル                           (2006/01/20)
ディープ・パープル

70年代にハード・ロックの代表アーティストとして、レッド・ツェッペリンと並ぶ確固たる地位を築き上げたベテラン・グループ、ディープ・パープル。イアン・ギラン、ステーヴ・モーズ、 ロジャー・グローヴァー、イアン・ペイス、ドン・エイリーという現在の編成での、2作目『ラプチャー・オブ・ザ・ディープ』を携えた来日に期待。

ディープ・パープルは1968年のデビュー以来、激しいメンバー・チェンジを繰り返してきた。その主な原因は、『マシンヘッド』などの名作を生みだし、最初の黄金時代と呼ばれる第二期のボーカル、イアン・ギランとギターのリッチー・ブラックモアの確執だ。この第二期のラインナップは、80年代、90年代にも実現しているが、いずれも長く続くことはなかった。それに加え、2002年にはキーボードのジョン・ロードも脱退。現在の編成は唯一のオリジナル・メンバーであるドラムスのイアン・ペイスをはじめ、イアン・ギラン、ロジャー・グローヴァーという第二期の二人、ギターは90年代から加入したスティーヴ・モーズ、そしてキーボードは21世紀になってから加入したドン・エイリー。パープルといえば第二期を思い浮かべる往年のファンから見たら、なんとも不思議な成りゆきである。

しかしこれを経てディープ・パープルというグループの体質には、決定的な変化が起きた。かつてのようなメンバー同士の衝突も辞さないスリリングな関係性ではなく、イアン・ギランをフロントとして調和を重視するようになったのである。昨年12月にリリースされた最新アルバム『ラプチャー・オブ・ザ・ディープ』は、現在のラインナップとしては、03年の『バナナズ』に続く第2弾となるもの。キーボードの音色などでは、ジョン・ロード在籍時のイメージを踏襲しようという配慮も感じられるが、それ以上にバンド自体の長い歴史を考えると、意外なほどに瑞々しい空気感が印象に残る。楽曲の構造も以前のようにソロ・プレイよりもアンサンブルを重視するようになったため、かつてのライバルであったレッド・ツェッペリンに通じるような部分も魅力として打ち出すようになった。今回の来日公演では、こうした瑞々しいベテラン・グループという彼らの特異な個性を発揮してくれることになるだろう


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