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洋楽
チープ・トリック                              (2006/9/8)
チープ・トリック

リック・ニールセン、ロビン・ザンダー、トム・ピーターソン、バーニー・E・カルロスの強烈なキャラクター性で、70年代から活躍してきたパワー・ポップのベテラン、チープ・トリックがやってくる。元々1978年の来日公演の模様を収めたライブ盤がきっかけとなり、大々的な人気を獲得した彼らが、デビュー30周年を目前に熱演を披露する。

'77年に『チープ・トリック』でデビューしたチープ・トリックは、70年代半ば以降、ロックがカウンター・カルチャーからエンタテインメントへと変わりつつあった時代の雰囲気を、見事に体現したグループである。いかにも美形のロビン・ザンダー(vo)とトム・ピーターソン(b)、まるでコメディアンのようなリック・ニールセン(g)とバン・E・カルロス(ds)という4人のルックスは、ロック・バンドの中で、アンバランスなキャラクター性をあえてチャーム・ポイントとして打ち出した画期的なものだった。

そんな彼らの人気には、まず日本から火がついた。しかも'78年の来日公演の模様を収めた『チープ・トリックat武道館』は、最初は日本だけで発売されたが、その評判の良さから全世界的なヒットとなり、武道館という会場の名前を海外のロック・ファンにインプットさせるきっかけにもなった画期的な作品として知られている。

1980年にトム・ピーターソンが脱退してからは、商業的に低迷した時期もあったが、'88年に彼が復帰しての再出発第一弾『永遠の愛の炎』の大ヒットは、改めてこの四人ならではのマジックを感じさせるものだった。これ以降はキャラクター性だけでなく、パワー・ポップの核心を突いた音楽性に魅了されたアーティストも、スマッシング・パンプキンズをはじめとして多数名乗りを上げ、幅広い世代から愛されるベテランとなっていく。

そんな彼らが今年リリースした最新アルバムは『ロックフォード』。彼らが高校生だった頃に、初めてバンド活動を開始した場所をタイトルにするだけあって、メンバー全員が50歳を越え、来年はデビュー30周年を迎えるというタイミングで、初心に帰ったような瑞々しくポジティブな活気に満ちた作品だ。第二の故郷ともいうべき日本でも、熱演が期待できるに違いない。


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