【洋楽】 (up 2005/01/28)
ヴェルヴェット・リヴォルヴァー
 元ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュ、ダフ、マット達が、元ストーン・テンプル・パイロッツのスコット・ウェイランドと結成したスーパー・グループによる単独公演。“SONICMANIA 05”への出演直後という、コンディションもばっちりの状況で、猛者揃いならではのワイルドなロック・サウンドを、存分にアピールしてくれる。

 ガンズ・アンド・ローゼズとストーン・テンプル・パイロッツ。この二つのグループは、アメリカのロック・シーンの中で共に大きな成功を収めながら、大きくなりすぎた存在を、自らもてあますかのように、継続した活動を続けることができなくなってしまったという共通点を持っている。そんな中でガンズ・アンド・ローゼズを脱退したギターのスラッシュ、ベースのダフ・マッケイガン、ドラムスのマット・ソーラムが、久々に行ったジャム・セッションで確かな手応えを得て、ボーカリストのオーディションを繰り返した結果、加入することになったのが、元ストーン・テンプル・パイロッツのスコット・ウェイランドだ。 

  こうしてヴェルヴェット・リヴォルヴァーという新バンドとしてスタートした直後の彼らには、スコットのドラッグに関するトラブルなどもあって、順調な活動が可能かどうか危ぶまれることもあったが、昨年6月には日本先行発売という形で“密輸品”“輸入禁止品”などの意味を持つタイトルを冠したファースト・アルバム『コントラバンド』をリリースした。

  こうしたことからも分かるように、彼らは決して丸くなったわけではない。むしろ危険なムードを持っていることに対して開き直ったかのようなロックンローラーぶりをアピールしていると言った方が良いだろう。とはいえ彼らの最大の魅力は、新バンドとしてスタートしてから自分達のオリジナルの他、セックス・ピストルズやピンク・フロイドといったロック史上のビッグ・ネームのカバーも披露していることからも明らかなように、ロックの王道ともいうべき歴史の上に厳然と君臨するスーパー・グループだという点につきる。アクシデントを乗り越えてさらに前進を続ける猛者同士ならではの、スリリングにして重厚なステージを、今回の初来日でじっくりと堪能しよう。

ヴェルヴェット・リヴォルヴァー 写真

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