【J-POP・ロック】   (up 2004/9/22
BUMP OF CHICKEN

 8月にリリースした2年半ぶりとなるニュー・アルバム『ユグドラシル』で、あまりにも巨大な跳躍を遂げたBUMP OF CHICKEN。それと連動して、9月17日(金)からスタートしたツアー“MY PEGASUS”のファイナルが、12月11日・12日の幕張メッセに決定した。スペシャルな輝きに満ちた彼らのスペシャルな雄姿を、自分の目で見届けよう。

 BUMP OF CHICKENが、新作『ユグドラシル』をリリースしたのは、前作『Jupiter』を発表してから2年半ぶりのこと。昨年夏以降は潜伏期間もあっただけに、彼らのファンにとって、このインターバルは非常に長く感じられたに違いない。

 しかしその甲斐あって、ようやく届けられた『ユグドラシル』は、スピリチュアルなまでの閃きを感じさせる傑作となった。元々彼らは特定のサウンドのスタイルを追求するタイプのバンドではなかったが、ここにいたって彼らの楽曲は、アコースティックなものからヘビーなものまで、実に変幻自在。しかもそのひとつひとつの楽曲が、“2004年において人として生きる意味”を探る真摯な歌詞の世界と一体となって、アルバム全体でトータルな手応えを与えてくるのである。

 その背景には、個々のメンバーが手癖に頼ることなく、伝えるべき楽曲のひとつひとつが要求する表現力を身に付けるための苦闘があった。そうした努力が功を奏し、結果的に今回の彼らは、バンドが楽曲を生み出したのではなく、この世界に生まれるべき楽曲が、BUMP OF CHICKENというグループを選んで出現したのではないか? と思いたくなるほどのエゴの無いピュアな説得力を生んでいる。

 ちなみに今回のタイトルになっている“ユグドラシル”とは、北欧神話に出てくる世界樹、宇宙樹などと呼ばれる世界の象徴ともいうべき巨大な樹を意味し、壮大なアルバムのテーマを見事に象徴する言葉だ。これに連動するツアー“MY PEGASUS”は、すでに9月17日(金)からスタートしており、12月11日・12日の幕張メッセで行われるファイナル公演は、“PEGASUS YOU”と銘打たれている。今年のロック・シーンの中でもひときわ印象に残るライブとなることはまず間違いない。

BUMP OF CHICKEN 写真


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