【J-POP・ロック】   (up 2004/8/25
MO’SOME TONEBENDER

 コロムビアへの移籍第一弾アルバム『The Stories of Adventure』を、9月22日にリリースするMO’SOME TONEBENDERが、10月から全国ツアーをスタート。ギター&ボーカル、ベース、ドラムスというシンプルなスリー・ピースながら、そうした編成にありがちなフォーマットをけちらすかのような奔放なアティチュードに注目だ!

 パンク系のグループに多く見られるギター&ボーカル、ベース、ドラムスというスリー・ピース・グループの場合、リズム・セクションの二人は、作詞作曲を担当するフロントマンのギターの弾き語りを、アンプリファイするような形でプレイヤーとして関わるケースが少なくない。しかし百々和宏、武井靖典、藤田勇の三人によって、97年に福岡で結成されたMO’SOME TONEBENDERは、バンドの成り立ち方自体からして、完全にそうしたパターンを逸脱しているグループといえる。

 なにしろ現在の作曲の中心となっているのはドラムスの藤田。さらにベースの武井も作曲で貢献しているため、彼らの楽曲は必然的にボーカル・パートに劣らずインスト・パートも非常に重要な役割を持っているのだ。さらに元々三人が異なる音楽的な志向性を持っていることもあって、彼らの曲調は非常にバラエティに富んでいる。結成当初は“最初の一音で周りの景色を変えられる音を出す”という目標を掲げていたこともあり、2001年にメジャー・デビューした頃は、高いテンションで圧倒するスタイルが基本となっていた。それが一気に広がりを持ち始めたのは、一時メジャーを離れて昨年発表した『TRIGGER HAPPY』から。ギター・バンドの編成にこだわらない様々な楽器を使用すると同時に、フリクションのカバーも収録するなど、80年前後のニューウェイブにも接近するという奔放な姿勢を強く打ち出したのである。

 そんな彼らがコロムビアへの移籍第一弾となる最新作『The Stories of Adventure』を携えて全国ツアーを開始。このアルバムでの彼らは、ガレージからトランスまで、さらに楽曲の多彩さを増していることもあって、トリオ編成の限界を突破するようなエキサイティングなステージを繰り広げてくれるに違いない。

MO’SOME TONEBENDER 写真

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