【J-POP・ロック】   (up 2004/4/30
坂本美雨

 坂本美雨の初単独ライブが決定。アクセサリー・ブランド“aqua drops”、詩画集「aqua」の出版など、音楽以外にも多彩な活動を行ってきた彼女だが、今回の公演は“MIUSIC”と銘打ち、キーボードに吉村龍太、チェロに徳沢青弦を迎えた新しいユニットのお披露目ライブとなる。ミュージシャンとしての本領をとくと堪能したい。

 日本のポピュラー音楽も、その歴史の積み重ねにより、二世ミュージシャンの活躍が増えてきた。そんな中でも坂本美雨は、坂本龍一と矢野顕子という天才的なビッグ・ネームを両親に持っていることもあって、その才能に期待と注目を集めているアーティストだ。

  彼女の存在が最初に広く知られるようになったのは、Ryuichi Sakamoto featuring Sister Mとしてリリースした「The Other Side of Love」や、矢野顕子とジェフ・ボヴァのユニット、ハモンズにコーラスで参加した『life behind TV』などが発表された97年のことだった。そして翌98年には『aquascape』で、ソロ・アーティストとしてのアルバム・デビューを果たす。さらに99年に高校を卒業してからのリリースとなったアルバム『Dawn Pink』からは、本格的に音楽活動を開始し、SUGIZOをはじめとする多くのアーティストとのコラボレーションを行っている。彼女の場合ユニークなのは、昨年には本人がデザインと制作を行うアクセサリー・ブランド“aqua drops”を立ち上げたり、詩画集「aqua」の出版、絵本の和訳など、音楽だけにとどまらない多彩な活動を行っている点だ。さらにそれと並行して彼女は、着々と音楽面での新たな展開の準備もしており、昨年10月には、キーボードに吉村龍太、チェロに徳沢青弦を迎えた新ユニットで、上海と北京のイベントに出演。まさに彼女の持つマルチな才能のひとつひとつの要素が、互いに触発し合っているかのような目まぐるしい動きを見せている。

 そして今回決定した“MIUSIC”は、いよいよ彼女にとって単独での初ライブであると同時に、この新ユニットの日本でのお披露目公演でもある。ミュージシャンとしての本領を遺憾なく発揮する場となるに違いない。



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