【J-POP・ロック】   (up 2004/3/19
ZAZEN BOYS

 多くのファンに衝撃を与えたナンバーガールの解散を経て、多彩なプロジェクトを並行してきた向井秀徳が、本格的な活動の軸とするべく、ユニットから四人編成のバンドへと体制を改めたZAZEN BOYS。予定調和のカケラも無いスリリングなサウンドは、道無き道をかき分けて疾走する向井の姿勢そのもの。ロックの醍醐味はここにある!

 ZAZEN BOYSとは、日本を代表するギター・バンドとして高い評価を受けていたナンバーガールが2002年に衝撃的な解散を果たした後、その中心人物であった向井秀徳が、スタートさせた新バンド。当初は元ナンバーガールのドラマー、アヒト・イナザワ以外のメンバーは固定しない形で動いていたが、昨年夏の“RISING SUN ROCK FESTIVAL”のステージから、ギターに吉兼聡、ベースに日向秀和を正式メンバーとして迎えた4人編成のバンドとして新たなステップに突入した。

  向井本人が設立したMATSURI STUDIOでレコーディングしたファースト・アルバム『ZAZEN BOYS』を今年1月にはリリースと同時にツアーもスタートし、2月に終了。その興奮もさめやらぬうちに、4月からまたもやツアーを開始するのみならず、様々なイベントへの参加も発表するという非常に精力的な展開を迎えている。

彼らのサウンドは、80年前後のニューウェイブの最も良質な部分を受け継ぐシャープにして奔放なギター・サウンド、日本的な要素もナチュラルに取り入れた独自のビート感覚、さらに「無戒秀徳アコースティック&エレクトリック」名義で行ってきた弾き語りの活動などでも鍛え上げてきたロック詩人である向井秀徳の言語感覚が一体となったもの。21世紀の日本のロックの可能性を切り開く最前線で活躍する最もスリリングなバンドとして、期待は高まる一方だ。

 それに加えて今回彼らは、4曲入りのシングル「半透明少女関係」を、通信販売とライブ会場のみでの発売という形でリリース。既存の方法にこだわることなく、自分達の音楽の説得力と、それを支持するファンとの絆を原動力とする大胆な発想には驚かされるばかり。現在の日本のロックの醍醐味を凝縮したステージを見せてくれるだろう。



>> バックナンバーへ
Copyright (C) 2007 PIA Corporation. All Rights Reserved.