【J-POP・ロック】   (up 2004/2/6)
スクービードゥー
 ファンク〜ソウルなどのブラック・ミュージックへのコアな愛情を核に持ちつつ、 あくまでもメイン・ストリームにチャレンジしようとする4人組、スクービードゥー。猛然とした勢いで作風を広げてきた彼らが、 今年初めてとなるライブ“ReturnofTheFunky4〜ファンキー4の逆襲2004”で、その蓄積の成果をアピールする。

ロック・バンドが自分達の核となるコアな指向性を持ちつつ、メイン・ストリームに打って出るというのは、実はかなり困難なことだ。 スクービードゥーの場合、そのルーツにあるのは、イギリスのモッズ・ムーブメントに影響されたファンク〜ソウルへの愛情。 2002年のメジャー・デビューのタイミングで、すでに楽曲も歌詞も演奏力も耳の肥えたリスナーにはすぐにアピールできるだけの実力を持って登場した四人組である。

  しかし彼らは決してそんな収まりの良いポジションに満足してはいなかった。むしろメジャーに登場してからの彼らは<ブラック・ミュージックに傾倒する 日本のロック・グループ>という系譜の中で、自分達だけの個性を発揮するために、あえて悪戦苦闘する道を意識的に選んだといっても良いかも知れない。

  例えばそのひとつはメイン・ソングライターである松木泰二郎だけに作詞作曲を委ねるのでなく、個々のメンバーがクリエイティビティを発揮する形で、 音楽の中にメンバー全員のキャラクター性が反映できるようになった創作方法の変化にも現れている。それに加えて昨年から連作でリリースしているマキシ・シングルでは、 歌ものだけでなくインスト・ナンバーにも力を入れたり、ラテン・グループ、CENTRALのパーカッションをフィーチャーしてブラジル的な音作りにもチャレンジ。 さらにリミックスでFREETEMPOとのコラボレーションも行うといった具合に、これまでやっていなかったアプローチに次々と着手して、作風を大幅に広げて来たのだ。

  そんな彼らにとって今年になってから初めてのライブ“ReturnofTheFunky4〜ファンキー4の逆襲2004”が決定。元々ライブ・バンドである彼らがこのインターバルで蓄積した成果が、 どんなものか見極めておきたい。



>> バックナンバーへ
Copyright (C) 2007 PIA Corporation. All Rights Reserved.