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クラシック
 第44小節 ヴァイオリニスト:竹澤恭子
竹澤恭子写真
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皆様こんにちは! 可憐なるチェリスト荒庸子ちゃんからバトンタッチしました、ヴァイオリンの竹澤恭子です。

日本はさわやかな新緑の季節と想像しますが、今私、フロリダのジャクソンヴィルという街に来ておりまして、さわやかというよりは「かーっ!」と照りつけるお日様に目もくらむというような気候の中におります。アメリカは広し、ここにはジャクソンヴィルシンフォニーというオーケストラがあり、定期演奏会にて、ドヴォルザークのコンチェルトを5回演奏し続けるというスケジュールにチャレンジ中でございますです、はい。実は、ここにはカナダのバンクーバーからアメリカ大陸を横断しやってきたわけですが、バンクーバーシンフォニーの定期演奏会でも、このドヴォルザークのコンチェルトを2回弾いてきましたので、このツアーは合計7回ドヴォルザークと格闘するということになります。
同じ曲を連日演奏し続けるというのは、同じなのだから楽?と思いきや、一回一回新鮮さをもって演奏するということ、意外に大変なのです。こんなとき私は、とにかく期間中はゆっくり一音一音確認するような練習だけにし、ドレスなどを変えてみて雰囲気を変えてみたり、なんてことをしますね。

さて、私は約2年前に出産し、もうすぐ2歳になる娘がいるのですが、このように10日間続くようなツアーのときは、ベビーシッターさんをお願いして、一緒に連れて回っております。ですから、娘はまだ2歳に満たないのですが、すでに世界2周くらいはし、生意気にも飛行機のマイルをためております! この旅は、その昔一人ぼっちであちこち回っていたときよりも、にぎやかで楽しいのですが、その反面、色々と大変なこともあります。まずは荷物が一人でも身軽に旅行できなかったタイプですのに、それにプラスアルファ娘の荷物も加算され、それはもう、エレガントな旅というには程遠く、まるで夜逃げ同然ともいえるようなすさまじい格好で旅行。そして、何よりもいつも苦労しますのが、娘の食事を整えること。いつもはキッチン付ホテルをリクエストするのですが、必ずしもそうはいかないときもあり、湯沸し一本で食事が作れるように、レトルト食品、缶詰め、真空パックのお豆腐にパックご飯などなどあらゆるものを持参し、なんとかいつもお家での食事に近い状態を作り上げるべく頑張るわけですが、肝心の娘は気まぐれで食べたり食べなかったり、、、、。今回もバンクーバーでは街のあちこちに和食レストラン、日本食料品店などあり、天国のようでしたが、ここジャクソンヴィルではそうはいかず、、、。でも、近くに韓国系日本食レストランを見つけ、ようやく娘の好きなうどんを食べさせることが出来たのでした!

というわけで私と娘の珍道中はこれからも続くわけですが、今月末からは、度々共演させていただき、気心の通い合う大山平一郎さん指揮、大阪シンフォニカーいずみホール定期出演、その後、名古屋フィルの定期演奏会にで私の最も尊敬する音楽家の一人、ピンカス・ズーカーマンさんとの共演が待っております!そして、今年の夏は久しぶりに韓国訪問、冬ソナのドラマの舞台にもなったスキーリゾート、ヤンピョンにて開かれるグレートマウンテン室内楽音楽祭に参加、そのあとは毎年のように参加しております、カリフォルニアのラホーヤ音楽祭に行く予定です。今のところどんなところに連れて行っても元気でいてくれる娘は、私のエネルギー源となっております!

さてさて、そろそろバトンタッチのお時間ですね。次は、子育ての大先輩でもあり、素敵なリサイタルのパートナーをつとめてくださいます、ピアニストの江口玲さんにお願いしたいと思います!

≫次回は…ピアニスト、江口玲さんです。

ヴァイオリニスト  竹澤恭子 (たけざわ きょうこ) プロフィール
3歳よりヴァイオリンを始め、山村 晶一、小林 健次両氏に師事。6歳より才能 教育研究会海外派遣団の一員として海外ツアーを行う。桐朋女子高校音楽科在学 中に第51回日本音楽コンクール第1位、併せてレウカディア賞、黒柳賞を受賞。
1985年よりジュリアード音楽院に入学し、ドロシー・ディレイ、川崎雅夫両氏に 師事した。1986年第2回インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで圧 倒的な優勝を飾る。 それ以来“世界のKYOKO TAKEZAWA”として国際的スターダムを昇り続けて いる。

日本の主要オーケストラとは、国内はもとより海外ツアーのソリスト として度々抜擢されおり、海外ではニューヨーク・フィルハーモニック、 ボストン交響楽団、シカゴ交響楽団、ボルティモア交響楽団、クリーヴランド 管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団、モントリオ ール交響楽団、ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、モスクワ放送交響楽団、 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、バンベルク交響楽団、バイエルン 放送交響楽団、リヨン管弦楽団、フィンランド放送響、ローマ・サンタ・ チェチーリア管弦楽団、BBCウエールズ交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ 管弦楽団などと共演。

指揮者では、クルト・マズア、ズービン・メータ、レナード・スラットキン、 シャルル・デュトワ、アンドリュー・デイヴィス、 ウォルフガング・サヴァリッシュ、サー・コリン・デイヴィス、 マイケル・ティルソン・トーマス、デイヴィッド・ジンマン、 リッカルド・シャイー、ケント・ナガノ、クリストフ・エッシェンバッハ、 ヘルベルト・ブロムシュテット、小澤 征爾、朝比奈 隆、尾高 忠明、 秋山 和慶、外山 雄三、広上 淳一らと共演している。

室内楽でも、フェステイヴァル・ソロイスツ(サントリーホール)の コ・ディレクターを務め、アイザック・スターン、ヴォルフガング・ サヴァリッシュ、ヨーヨー・マ、チョ−リャン・リンらと共演したほか、 宮崎国際室内楽音楽祭では東京クヮルテット、アメリカ・ラホーヤ音楽祭では エマーソン・クヮルテットのデイビッド・フィンケルらと共演している。

RCAレッド・シールより多数のCDをリリース。2003年9月には初の小品集他2枚の 新譜の発売がされた。
1993年第3回出光賞受賞。1999年度愛知県芸術文化選奨文化賞を受賞。
使用楽器は、日本音楽財団より貸与された1710年製作のアントニオ・ ストラディヴァリウス “カンポセリーチェ”(Camposelice)


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