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 第30小節 クラリネット:横川晴児
横川晴児写真
 
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川本さん(普段は「イネ子」と呼んでます)、バトンありがとう。それから、長期間にわたる音楽祭お疲れさまでした。同じ頃、同じ長野県の松本と軽井沢にいたのにまったく会えなくて残念でしたが、それにしてもどうしてぼくが「フレンチに舌鼓打ってる」のがわかったのでしょう? ちょうどこのリレーエッセイの話があった時、ぼくは軽井沢のビストロ・パッションで名物料理の魚のスープと鴨のコンフィを食べていました。相変わらずの勘の鋭さですね。川本さんがこの5月に「ヴィオラ・スペース」でモーツァルトのクラリネット協奏曲のヴィオラ版を演奏したとき、たまたまぼくも7月のN響定期で同じ曲をやるので、一緒にアマチュアオーケストラを伴奏に練習と本番をやりましたが、あの時、川本さんの素晴らしい表現力に驚かされて以来の驚きです。

ところで軽井沢の音楽祭の話。今回で4年目になるこの音楽祭は、今年完成した軽井沢大賀ホールを会場に、9日間にわたって9回の演奏会をおこない、それぞれが素晴らしい内容でお客様にも大勢いらしていただいて大成功のうちに終えることができました。演奏会は主に室内楽やソロのコンサートで、このリレーエッセイに登場した野平一郎さんには、ご自身のオペラ「マドルガーダ」のドイツでの初演に立ち会った帰国直後にもかかわらず、相変わらず見事なピアノを聴かせていただきました。音楽祭のフィナーレは特別編成のプロとアマチュア合同オーケストラの演奏会でしたが、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲のソリストをつとめてくれた漆原啓子さんの演奏がとても素敵で、すぐ横で指揮をしながら(ぼくが指揮者だったのです)うっとりと聞き惚れてしまいました。

その漆原さんとピアノの野平さんが軽井沢で披露してくれたミヨーの「屋根の上の牛」、唖然とするほどすごかったのですが、ぼくがプロデュースしている習志野文化ホールのサロンコンサートでもまた聴かせていただけそうで、とても楽しみです。そのあたりの打ち合わせも兼ねて、またおいしいものを食べに行きたいなと思っていますが……。

それでは、軽井沢で数々の名演を聴かせてくれた漆原啓子さんにバトンをお渡しします。漆原さん、軽井沢では本当にありがとうございました。エッセイの方もひとつよろしくお願いします。

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習志野文化ホール特別企画
「横川晴児プロデュース <サロン・コンサート オン・ステージ>」HPはこちら



≫次回は…ヴァイオリニスト、漆原啓子さんです。

■クラリネット 横川 晴児 (よこかわ・せいじ) プロフィール
’68年に渡仏、J.ランスロ、U.ドゥレクリューズ他に師事。ルーアン音楽院、パリ国立高等音楽院をともに一等賞を得て卒業後、フランス国内で演奏活動を行う。帰国後東京フィルハーモニー交響楽団を経て’86年にNHK交響楽団首席奏者に就任、現在に至る。

ソリストとしてはN響定期公演はじめ国内外のオーケストラとたびたび共演。室内楽でも国内外において数々の音楽祭・演奏会で著名なソリストたちと共演している。’01年にはブラームスのクラリネットソナタ集をリリース、「レコード芸術」誌では特選に選ばれ、同時に行ったリサイタルも話題となった。’02年からは軽井沢の音楽祭「Karuizawa and Music」で音楽監督を務めている。
ジュネーブ国際コンクールをはじめ世界の主要な国際コンクールで審査員を務める。また、国内外でマスタークラスを行うなど後進の指導にあたるほか、近年は指揮者としても活動している。

’88年グローバル音楽奨励賞受賞。また作品に「Un Miroir Casse(*)」、著書に「Les gammes et les doigtes(*)」(Leduc) がある。
現在、NHK交響楽団首席奏者、国立音楽大学講師、パリ・ビュッフェ・クランポン社専属テスター、リコ・インターナショナル社専属テスター、(財)習志野文化ホール理事。
(財)ジェスク音楽文化振興会所属。

(*)Casse…最後のeの上にアクサン記号/doigtes…eの上にアクサン記号

▼所属公式HP: JESC (財団法人ジェスク音楽文化振興会)



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