パリの秋風にのって、工藤さんのフルートが、ロンドンまで聞こえてきました。こんにちは。ピアノの小川典子です。
英国は晩秋、陽が短くなりました。
先週、キャサリン・ストットとピアノデュオ日本ツアーを無事に終えたところです。私の故郷にオープンした「ミューザ川崎」で、キャサリンと計4曲演奏する、ピアノ協奏曲の饗宴を開きました。指揮の大友直人さんの素晴らしいリードと東京交響楽団の迫力あるサウンドに支えられ、実に楽しい演奏会でした。これからもミューザ川崎のアドヴァイザーの一人として、ミューザならでは、の演奏会を提案していきたいと燃えています。
世界はアメリカ大統領選挙の行方を、固唾を呑んで見守っていますが、私は、投票日にアメリカに乗りこみます。演奏会のあと、ハンバーガー片手にテレビにかじりつく自分を想像しています。ノースキャロライナ交響楽団と、ラフマニノフの「パガニーニ狂詩曲」を3回、弾いてきます。
飛行機に飛び乗ってロンドンに戻り、翌日はBBC名門番組、ウイグモアホールから生放送リサイタル。いちばん共感をおぼえるドビュッシーを演奏します。アラベスク二曲、前奏曲第二集全曲、そして、レントよりおそく。
11月後半は、これからライフワークのひとつになる演奏会シリーズに、時間を費やす予定です。11月18日(木)、ミューザ川崎の市民交流室で、私が主宰する「ジェイミーのコンサート」第一回を催します。自閉症をはじめとする、強烈な個性をお持ちのご家庭の方々に、平日の昼間、就学時間内に本格的な演奏会と茶話会を楽しんで頂く企画です。これは、私のロンドン下宿時代での体験がもとになっており、情熱をかたむけています。
来年も、浜離宮朝日ホールで続ける「クロードとモーリス」、ドビュッシーとラヴェルのシリーズを中心に、皆さんに各地でお目にかかれると思います。熱い音楽で寒い季節を楽しく盛り上げましょう。
ピアニストからピアニストへ。仲良しの田部京子さんにバトンタッチ!
≫次回は…ピアニストの田部京子さんです。
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