@ぴあメールマガジン クラシック アーティスト・リレー・エッセイ〜5線紙にのせて〜
第4小節 ヴァイオリニスト:二村英仁
2004/7/28
ヴァイオリンの二村英仁です。
クラシックメールマガジン「アーティスト・リレー・エッセイ〜五線紙にのせて〜」の4番、大変光栄です。4番といえば、子供の頃は野球が大好きで、その頃の写真には一本足でバットを構えるものが多いようです。

4月から3回シリーズで始めた、バッハ・モーツァルト・ベートーヴェンのソナタシリーズもこの7月で無事終了し、次のコンサートに向けての練習を重ねる毎日を送っています。

他の演奏家の方はどうかわかりませんが、僕は練習の時も本番と同じ服装です。それはヴァイオリンを肩と首の間にあてる厚みの違いからなのですが、女性のドレスは肩が出ているか、薄手の布地1枚ですからそう変わらないでしょうが、僕等男性演奏家はタキシード、燕尾など厚手になります。
そうしますと、どうもTシャツ1枚で練習していると本番と違いすぎて違和感があります。

夏のツアー中など、ホテルの部屋で練習している時にボーイさんが来たりすると、上は白いタキシードに蝶ネクタイ、下は短パンという珍妙な格好で応対するはめになります。僕はちょっと足の毛が濃いのでそれはかなりグロテスクななりだと思います。
自宅の部屋でも今の時期、短パンが多く、秋のための練習は燕尾に短パンということになり、鏡で見る自分に我ながら「不気味」とつぶやいたり、少々あぶない夏ではあります。

7月もあと少し。もしANAにお乗りになる機会がおありの方は、ぜひ機内オーディオをお聴きください。
先日紀尾井ホールで行ったコンサートのライブが流れています。ピアノは3番バッター浦壁信二さんです。
そして次にバトンをお渡しするのは、6月に大阪でプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番を指揮してくださった藤岡兄ぃこと藤岡幸夫さんです。
藤岡兄ぃ!おねがいします!

≫次回は、指揮者の藤岡幸夫さんです。
■ヴァイオリニスト:二村英仁(にむら えいじん) プロフィール
1970年東京生まれ。4才よりヴァイオリンを始める。9才から16才まで毎年夏に渡米し、11才の時に名指揮者、故ユージン・オーマンディーに激賞され将来を嘱望される。
東京芸術大学附属高校を経て同大学卒業。モスクワ音楽院大ホール、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニア大ホール、アムステルダム・コンセルトへボウなどで成功をおさめる。真摯な態度で音楽に向き合う姿は純度の高い、高雅で品位のある演奏を生み出し、幅広い年齢層の人々の心を捉えている、現在最も注目を集めているヴァイオリニストである。
主なテレビ作品に「音楽にできること〜ヴァイオリニスト二村英仁・29歳の旅〜」(NHK総合)、「封印された旋律」(BS−i・ハイビジョン国際映画祭入賞作品)などがある。
CDは「音楽にできること」「時空をこえて」「スカーレット・メロディ」の3枚をソニークラシカルよりリリースしている。
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