@ぴあメールマガジン クラシック アーティスト・リレー・エッセイ〜5線紙にのせて〜
第3小節 ピアニスト:浦壁信二 
2004/7/14
リレーエッセイもついに3回目、誠におめでとうございます。祝3回!こんなにめでたい時にホントに私で良かったんでしょうか。ねぇ、どうなんですか、赤坂さんッ?!

しかし何とも暑い日が続いておりまして、噂にはきいていた温暖化もここまできちゃってどうなの、という勢いがあります。気温が上昇するとキレやすくなるとの説も聞いたことがあるようなないような、何とか心地よく過ごしたいものです。
と言っている私も分類すれば自由業。リハーサルや本番以外の日中はどうも幾分怪しげに見えてしまうようです。平日に普通に宅配に対応していたり、昼間っからよれたTシャツでコンビニに出没してみたり、それが練習の直後なら目だけは血走っていて、生活の端々がかなり近所に置くには微妙。認知して下さっているお隣さんにはホントに感謝です。

暑い上に、街は相変わらず音であふれ返っていて、しかも音が増える一方です。癒しをうたったスペースに行けば、空間の奥のスピーカーから鳥の声や波の音がかすかに流れてきたり。そう考えると、たくさんの人が集まっているにも拘わらず一度沈黙して新たに音に向き合おうとする演奏会場は、案外貴重な場所なのかもしれません。冷房も効いてるし。日本のお客様は礼儀正しく、その沈黙がハンパでないこともしばしば。舞台裏でどうやったらこの場から逃げ出せるかをつい考えてしまう一瞬でもあります。

ま、それはさておき。またどこかの会場でお目にかかれます様に。それが難しい方には「ストラヴィンスキー ピアノ曲集」というソロのアルバムがアウローラクラシカルから出ておりまして、そちらもご利用頂ければお茶の間でもお楽しみ頂けるかと…と、結局は宣伝文句で終わってしまう第3回なのではありました。

≫次回は、ヴァイオリニストの二村英仁さんです。
浦壁 信二 写真
篠原栄治

公演情報はこちらから

※二村英仁さんのコンサートにて
  共演される予定です
■ピアニスト 浦壁信二(うらかべしんじ) プロフィール
1969年10月生まれ。4歳よりヤマハ音楽教室で学ぶ。1981年JOC(ジュニア・オリジナル・コンサート)国連コンサートに参加、ロストロポーヴィチ指揮ワシントン・ナショナル交響楽団と自作曲を共演。その他にも各地で自作曲を多数のオーケストラと共演。
1985年都立芸術高校音楽科に入学。1987年渡仏し、パリ・コンセルヴァトワールに入学。ジャニィヌ・リュエフ、ベルナール・ドゥ・クレピィ、ジャン・ケルネル、ミシェル・メルレの各氏に師事。和声、フーガ、伴奏で1等賞、対位法で2等賞を得る。
ピアノをパラスキヴェスコ氏に師事。1994年オルレアン20世紀音楽ピアノコンクールで特別賞“ブランシュ・セルバ”を得て優勝し、ヨーロッパ各地でリサイタルを行う。
その他ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、イェルク・デームスの両氏にも師事。
1996年2月フランスでCD『スクリャービン  ピアノ曲集』を発売、ル・モンド・ドゥ・ラ・ミュージク、チューン各紙で絶賛され、最新アルバム『ストラヴィンスキー:小品集』(アウローラ・クラシカル、AUCD-3)も好評を得ている。現在室内楽、伴奏等で活躍中。
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