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岸谷五朗&寺脇康文に
地球ゴージャス新作を直撃

地球ゴージャスプロデュース公演Vol.11「X day」

地球ゴージャスプロデュース公演Vol.11
「X day」

地球ゴージャスプロデュース公演Vol.11「X day」

岸谷五朗、寺脇康文

映像のフィールドでも知られる岸谷五朗と寺脇康文が、94年に結成以来じっくり活動してきた演劇ユニット“地球ゴージャス”。過去10作品を発表してきた彼らが、新境地とも謳う新作「X day」を発表する。意味深な題名に加え、ストーリーを事前には明かさない方針。それでも隙を突いて(?)舞台の核心へと迫るべく、岸谷&寺脇の両氏に尋ねた。

 

――まずは、新作着想のきっかけを教えてください。

岸谷「10作目だった前回は“反戦”をテーマに約10万人を動員して、ある意味、地球ゴージャスの王道的作品ができたんじゃないかと思うんですね。ただ、反動なのか、その時から『次は繊細な芝居をやりたい』って考えてたんですよ。設定を現代にとり、人と人の心の傷が交錯するようなナイーブな芝居。そのためキャストも舞台の巧者に集まってもらい、新たなエンタテインメントを目指しています」

――そこに新境地の秘策もあると思いますが、もう少し具体的に聞いてもいいですか。

岸谷「実験の要素をたくさん含んではいるんですけど、いちばんは形かな。演出的アプローチが今までと違うというのか……。地球ゴージャスではやったことのないような作品だと思いますよ」

寺脇「地球ゴージャスでは、苦しいことも楽しいこともあった上で生きることの良さを伝えたいし、観て前向きになってもらえるものを作りたいという気持ちは変わらず同じです。ただ、五朗ちゃんが今まで書いた台本が右肩上がりにラストへ向かって登っていくものだったとしたら、今度の新作は上がり下がりが激しくて、ギザギザしている感触。そのバランスが変だし、面白いんですよ。それは新しくしていくことというより、やりたいことがそこにあったって感じなんじゃないかな。五朗ちゃんのよく言うフレーズにするなら『自分は何に飢えているのか』を考えた結果じゃないかと」

――感情の起伏を繊細に描いていく印象ですね。一方、キャストには奇しくも、歌える、踊れる顔ぶれが揃いました。静かな人間ドラマではなく、歌やダンスもふんだんに?

岸谷「歌もダンスも、全然あります! 大騒ぎの作品と言ってもいいほど。歌稽古も今まででいちばん多いかもしれないし、いいものを聴かせられる予感がしてます」

寺脇「役者それぞれに技はありますけど、6人がひとつになって曲が完成するイメージなんですよ。“フォア・ザ・チーム”の精神というのか、個人技ありチームプレイあり。舞台にいない時さえ全員がフル活動していて、光も影も6人で生み出していく感覚。それも今までと違うことかもしれませんね」

――そう聞くと、次はそれぞれの役柄が気になるところですが……。

岸谷「そうですよね。でも今回は、登場人物もストーリーも一切ふせたままにさせてもらってるんですよ。せっかく“X”という言葉を使ったことですし、本当は何の情報も入れず来ていただけるのがいちばんいい。ただ、少しだけお話すると、6人が何役もこなさなければならない舞台になります。キャストは6人ですが30キャラクターぐらい出てくるかもしれませんよ。それと、全員にあて書きしたんですけど、みんな『やったことのない役だ』と言ってくれてるのも面白いですね。自分としては、それぞれに合ってる役柄や、持っている部分を書いたつもりなんですけど」

寺脇「だから、みなさん戸惑ってるんでしょうね。俺自身『こっちだろ』と思った方じゃない役ですから。役になる瞬間というのか、そのスイッチを見られる感じなんですけど、そういうことって経験ないと思うんですよね。ただ、舞台に立って慌てない人たちがやるので不安はありませんよ」

――なにか、デリケートな部分と実験的な部分がぶつかり合う作品を想像させられます。

岸谷「確かに、繊細かつ大胆。ある意味、おしゃれな作品になるかもしれません。相反したものが共存するのも『X day』の特徴かも」

寺脇「だから苦労や課題だらけですよ。舞台って、ほっといても(台詞や行動が)出てくるようにならないといけませんけど、今は……。衣がポロポロ落ちてきて、天ぷらが揚がるまでまだ時間が掛かりそうです(苦笑)」

――ところで、お二人はこれまで意見がぶつかったことはないんですか。

岸谷「衝突は一度もないですよ。価値観や、いちばん大事なことが一緒なんでしょうね。だから、行き着く先も一緒になる。例えば、何か映画を観た後の感想で、どちらかが『良かった〜』って言うのに対して『えーっ!?』って反応はないですもん(笑)」

寺脇「登る山は決まっていて、どちらかが近道を見つけたり、どちらかが疲れたら助けたり、食料を探してきたり……、そうやって今まで来たと思うんですよ。でも、衝突っていうのは『この山じゃねぇよ!!』ってことでしょ(笑)。それはない。(共有できる)感覚って大事ですよね」

――では、最後に「X day」というタイトルにした理由、そこに込めた想いを聞かせてください。

岸谷「それは覚えやすいから(笑)。いや、というのも、僕は好きだったんだけど、前作『星の大地に降る涙』がなかなか正確に覚えてもらえなかったんですよ。みんな、星の……ゴニョゴニョゴニョゴニョって(苦笑)。だから今回は覚えやすくしたんです!」

寺脇「でも今回は今回で、『地球ゴージャス』ときて『X day』と続くから、世界滅亡の話だと勘違いされたりしてます(苦笑)」

岸谷「我々、芝居を25年、26年ぐらいやってきたんですよね。その中で地球ゴージャスは、まだ2年ぐらいしか経っていない気がするほど、やれてないことだらけですけど……。それでも振り返ってみると、いろんな“X day”があったなと思うんですよ。それは過去にもあったけど、きっと未来にもあるはず。そして、そこには必ず人間同士の接点があると思うんです。もちろん、とらえ方は観客それぞれで構いません。ただ、僕はそんな気持ちでこの作品を書きました」

寺脇「観ていただければ、ストーリーを秘密にした意味もわかってもらえるはずですよ」

 

地球ゴージャスプロデュース公演Vol.11「X day」

●9月3日(金)19:00、4日(土)13:00/17:00、5日(日)13:00
中京大学文化市民会館 プルニエホール
指定-8500円
作・演出・出演:岸谷五朗
出演:寺脇康文/中川晃教/陽月華/藤林美沙/森公美子
サンデーフォークプロモーション 052(320)9100
※未就学児童は入場不可。

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(7月1日更新)

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